さて、夏休みが終わった。
むむちゃんは、前日にばっちり荷物を用意し、
朝から「あぁ、学校楽しみだなぁ」
と満面に笑みをたたえながら、
「ガラスの仮面」を読みふけっていた。
ぷうちゃんは、前日の夜38度の熱を出し、
朝になっても下がらず、本人はいたって元気ながら、
「今日はお休みだ〜」とうきうき。
私は、ぷうちゃんをどうしよう、
むむちゃんの防災訓練のひきとりをどうしようと
あれこれ思い巡らせ、手を尽くして、
なんとか職場へ向かった。
新学期初日の感慨にひたる間もなく。
最近の低血圧の体の重さに頭を抱えている間もなく。
三者三様の、朝。
同じ食べ物を食べ、同じ時間に同じ空間で
寝起きしている家族なのに、
三者三様の、新学期。
人間は、こんなにも違う生き物であるのだなぁ、
しみじみ。
帰宅後、
「席替えしてね、明日から学校楽しみだなぁ」とキラキラのむむちゃん。
「明日もお休みだなぁ、やった〜」とぷうちゃん。
お休みのためにあれこれ手を打って、へとへとになって帰ってきて、
心の油断というか全面的に私が悪いのだけれど
自転車を撤去されて、ノックアウトされている私。
三者三様の夜。
でも、明日のことは明日、考えよう。
むむちゃんは楽しさを抱えて、
ぷうちゃんは重症には至ることなく、
私は、明日のお休みの代理を司書さんにお願いし、
先生方にも事務にもあちこちにお願いし、
不在でも大丈夫なように明後日の会議の資料には手を入れ
事前にできるお休み体勢の手をうって、一日を終えられた。
それで、よし。