水曜の朝は、たいへんだ。
ぷうちゃんは毎週遠足の日なので、お弁当。
むむちゃんは夜の剣道の日なので、少し早めに食べられるようにお弁当。
そして、むむちゃんを剣道に送っていけるように、
ぷうちゃんと、私のお夕飯。
そして、いつもの朝ごはん。
一日3食分を、朝一気につくる。
だけど、いつもの朝なのだ。
二人とものいつもの朝と、自分の身支度も含めたいつもの朝とに、
三食用意、プラス、遠足の用意、
こんな曜日に限って生協の日でもあり、
毎週のよりみちのいえの開催日でもあり、
オプションが多すぎて、
いつもと同じ時間の中ではこなしきれるはずがない。
結局、悲鳴のような「早くしてっ!」を連呼しつつ、
転がり出るように、なんとか、家を出る。
だから、水曜の朝は、自己嫌悪。
むむちゃんにいってらっしゃい、気を付けてね、を言ったかな。
自分で遠足のお弁当と水筒をしまったぷうちゃんに、
よくできたね、と言ったかな。
笑顔は見せられなかった、絶対に。
眉間にしわの、朝だった、絶対に。
自己嫌悪の、憂鬱な朝。
それでも毎週めぐってきて、毎週終わっていく。
むむちゃんの剣道に送り出せる目途が立つ時間になって、
ようやく、ほっとして、すこし、表情が明るくなってきたな、と自分で感じる。
*********
今朝はいつも以上に、過酷だった。
月曜の夜、会議で遅く帰ったら、むむちゃんから
「明日は遠足でお弁当です」の書きおきがあった。
火曜の、お誕生日のケーキを焼き、下準備をしながら、
お弁当の準備をする。
火曜の朝は、夜の準備をしながら、お弁当を作る。
火曜の朝、ぷうちゃんの保育園から「水曜はハロウィンをします。衣装を準備してください」の
お手紙をもらう。
夜は、お誕生日のケーキとコロッケを用意し、ながら、ハロウィンの衣装を考える。
そして、水曜の朝の今日。
つもの水曜日だけでもオプションとしては上等なのに、
今日はそこに、ハロウィンの衣装も加わった。
・・・・・・・・
ぷうちゃんが、仮装なんてイヤだ、モードならそれはそれだけれど、
今回は、妙にやる気。
火曜の朝、お手紙を読みながら、「そんなの急に言われても家にはなにもないよ~・・・」
との私のつぶやきを、聞き逃さなかったぷうちゃんが、夜パパに自分で電話をかけ
「ハロウィンのものある?」と、聞いていた。
当然ながら空振りで「そっかぁ、わかった~」と、電話を切った。
だから、火曜の夜は、コロッケとケーキの脇で、
あれこれひっぱり出してきて、着せ替えごっこをしながら、
むむちゃんぷうちゃんと考えた。
私の着古したワンピースを切り開いて、マント様に加工した。
昨年のハロウィンのピックと、バッグ
水曜の朝は、即席で用意したそれも持って、お弁当を入れたリュックも持って、出かけた。
へとへとの朝だ。
でも、とにかく、地下鉄の時間には間に合った。
せめて、ぷうちゃんが、楽しいハロウィンを過ごしてくれていることを
心底、心底、願う。