むむちゃんの散歩道

mumugi.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

赤坂真里『東京プリズン』息も絶え絶えに、ようやく読了。

赤坂真里『東京プリズン』息も絶え絶えに、ようやく読了。_d0134102_2374560.jpg

いやぁ、難物でした。
この分厚い本を2週間以上持ち歩いて、ちっとも読み進めることができなかった。

赤坂真里は、はじめて読んだ。
常にこんな難解な構成で小説を組み立てているのだろうか。

前半が丸ごと不要。
終わりから3分の1だけで、素直に書いていけば、真っ直ぐメッセージが届く。
初めからの3分の2に書かれた内容は、そのメッセージの解読に助けにならない。
どころか、煙幕のように、主題を見えにくくする。


で、その主題は東京裁判、天皇の戦争責任について。
では、なかった。
むしろ、グサリと刺し込んだのは、終戦時、終戦後の、日本とアメリカとの関係だ。

あぁ、もっと早く最終章のこの主題に到達していれば、
年末に亡くなったベアテ・シロタ・ゴードさんの
死の受けとめ方も違っていたかも知れない。

いずれにしても、英文で書かれた原文をも一度読みなおさなくては。

それからだ。
改憲も、護憲も。
by shiho_kato | 2013-01-12 23:07 | 読書ノート