むむちゃんの散歩道

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「子どもの貧困対策法」と、「生活保護法」と、「生活困窮者自立支援法」と。

三つの法案は、同時に衆議院の厚労委員会で審議された。

今国会での「子どもの貧困対策法」は

1.衆議院での厚労委員会での審議
2.衆議院での本会議での審議
3.参議院での厚労委員会での審議
4.参議院での本会議での審議

この4過程を経て、成立に向かう。

先週1をクリアし、今日2をクリアした。
1をクリアするところが山と言えば山だった。
2もクリアしたということは、
4まで進むだろうと見込みを立てられる状況になったということだ。

1の会議の様子は下記から見られる。

5月28日
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=42840&media_type=fp
5月31日
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=42847&media_type=fp

4は下記だ。
6月4日
http://www.shugiintv.go.jp/jp/index.php?ex=VL&deli_id=42850&media_type=fp


1において「子どもの貧困対策法」は、
「生活保護法」の改悪、
新たな「生活困窮者自立支援法」の成立、
三つの法案を同時に審議された。

「生活困窮者自立支援法」は、
生活保護を受給する手前で、受給者にならないように、
仕事につけたり生活を立て直したりできるよう、
相談にのったり支援を行えるようにしよう、という法律だ。

この法律をより善く運用する気概のある
行政マン、ワーカー、首長たちが居さえすれば、
生活保護を受けるのには抵抗があるけれど、
でも苦しくてなんとかしないとやばい感じです、という人たちが
訪ねていく先を作ることができる。
間口を広げることができる。

場合によって生活保護につなぎ、場合によって、法律の言葉どおり、
生活の安定、仕事に就けるようなサポート、伴走、を行う根拠となりうる。
予算化もなされてしかるべき、予算要求できる根拠ともなりうる。


一方では、これを水際作戦を法的根拠をもって実施できる場ととらえて、
仕事できるでしょ、生活できるでしょ、サポートするから
生活保護受けないで、こっちでがんばんなよ、と
必要であるにも関わらず、生活保護申請を堂々と拒否する運用もできる。

結局のところ、どっちで運用するかは、
法律そのものではなく、運用する現場に依拠するんだ。
これはどんな法律だってそう。


もうひとつ審議された「生活保護法」は基準を厳しくするというもの。
基準を厳しくする理由は財政圧迫。
これに尽きる。
生活保護を受給する人が増えていっている現状と、
経済情勢が悪く、財政を圧迫している社会保障費を削るための手立てだ。

今回社会保障費削減のためのこれを後押ししたのが、
生活保護費の「不正受給」というやつ。
でも、実際どれだけ不正受給があるかというと、
実際に執行された生活保護費の0.5%なのだそうだ。
不正受給者の割合は、全生活保護受給者の3~4%。

基準を厳しくするという中の、
受給基準額を下げるというのが最もわかりやすく、
受給基準額に下回る人はあっさりと切り捨てられてしまう。
そしてこの基準が子どもにかかわるところで言えば就学援助の基準にも影響してくる。
就学援助を受けられない子どももおのずと増える。

不正受給が行われないための審査とか扶養者探しとか、監視?を厳しくするそうだ。
審査の厳格化や、扶養者探しとか、監視?のための予算は、
おそらく、不正受給された0.5%を軽々と上回る。
ナンセンスなお話。


衆議院の厚労委員会の中でもやいの稲葉さんが、
この3法案がそれぞれに矛盾しあっている点を指摘しているのがわかりやすい。


それでも、
これまでなかった「子どもの貧困対策法」ができることで、
子どもの貧困はなんとしても解消していかなくちゃね、のコンセンサスにはなる。
そこは良かったと思うべきなんだ。

思う”べき”なんだ。
そして、法律の制定に前面になって動いてきた団体としては、
それが生きた運用をされるように、
次のアクションを間を置かずに行っていかなくてはならない責任を、
背負うことにもなる。


同時に、
「生活保護法」の改悪で、切り捨てられる人たちが居ることに対し、
何ができるのかを、また、考えてアクションを起こすことが
セットでついてくる。
このことも、わかりやすくは就学援助の対象となる子どもを減らしてしまうことで、
困る子どもが出てくることになるのだから。


そして、
「生活困窮者自立支援法」が、良い方に、現場で運用されていくように、
軌道に乗せていくことも、その現場で働く人たちに託された大きな責任で。。。



わーい!
で、済まない、現実をまざまざとみる、今回の「子どもの貧困対策法」の成立プロセス。

これが、政治、なんだ。
これが、福祉行政、なんだ。
これが社会、なんだ。
私たちの生きている社会、なんだ。

社会の一員として、だけどちっぽけなひとりとして、
教育の場、学校という場で働く一人の人として、
そして、時間なくいそがしく働く一人の母として、
ムリなく、できることを、ひとつひとつ。
と、自らに言い聞かせる。

そう思わなければ、圧倒的な社会の重さにつぶれてしまいそうだもの。
by shiho_kato | 2013-06-04 19:43 | 社会&地域&子どもノート | Comments(0)