今年の箱根駅伝から学連選抜がなくなったそうだ。
学連選抜チームの箱根駅伝のドラマを描いた
堂場瞬一の『チーム』
三浦しをんの『風が強く吹いている』と
同じくらい、いいじゃないか。
走る痛みも、走る面白さも、
走るだけなのに走るだけじゃないところも、
まるで、著者自身が走ったかのように、
リアルに描かれている。
1月1日に気が急いて走って、やや勇み足に疲れ果てて、
副鼻腔炎の波を受けて、
走れない日々が続いていたけれど、
走ろう、走らなくちゃ、走りたい、の、気持ちにさせてくれる一冊。
心が決まっていれば、朝定時には目が覚めて、
そのままぼんやりと走りだすところまで体が運ばれていく。
スッキリ!
無駄なあれこれがおのずと消え落ちていく感じ。
落としちゃいけないものも落ちているかもしれないけれど、
いいや、このスッキリ感で、毎日毎日リセットしていくから、
どんより澱がたまって重たくならずに、日々をつむげる。
箱根の選手でも、プロでもないから、
膝の小さな痛みも、腰の痛みも、肩の痛みも、
走りなれていきながら、体のよい位置を覚えていくための時間を、
悠長に待つことができる。
それでいいのです。
この週末にまたみんなと走れる。
2月にはまた、ハーフを走れる。
長い距離を、ゆっくりゆっくり長く走れるのが嬉しい。
これは特性なのだろうな、と思う。
短い距離を一気に走る方がずっと楽しい人がいるのも想像がつくもの。
重たいものをふりはらって、軽やかに心身を調整しよう。