勤務先の多摩川でのロードレース。
高校生と一緒に8キロ走りました。
前夜はワルノリしすぎかも…と、ちょっぴりくよくよした。
図書館好きな生徒たちの中には、当然運動が苦手な生徒もいるだろう。
少し前の体育の授業で参加してみんなと走った時に、
抜かされるのは、どんどん抜いて、いいよいいよ、の気持ちだった。
並んでしまったり、このままだと追いついてしまうときにどうしていいものか、
目まぐるしく心の中に葛藤発生。
走るスピードを上手に調整できるほどの技量はなく、
見え見えのペースダウンは感じ悪かろうし、
ふっと力を抜ける言葉をかけたりする器もないし。
私に抜かれるのはさぞかし気分悪かろう・・・。
とかとかで前夜は頭がいっぱいで寝たような寝てないようなまま朝を迎えた。
天気のいい朝、青空に励まされて、
そう、図書館を、司書の存在を生徒たちにアピールする機会にしよう!
図書館に縁遠そうな子たちに、ちょっぴりでも足を運ぶきっかけを
ひとつ提供できたらいいや、と、開き直って、少し気分が軽くなった。
会場の多摩川に着いたら、先生方に走るんですね、とか走るんですか?!
とか、話しかけられて、楽しくなってきた。
上着を脱いでスタートのエリアに入っていったら、
生徒たちにわやわや声をかけられたり、遠巻きに「え、何歳?」とか
言い合ってる声が聞こえてきたりして、
何だか緊張が解けてきて、嬉しくなっていった。
即席で作ったゼッケンに助けられました。
前
後ろ
一緒に走ってる生徒に応援されつつ、敬遠されつつ、
負けたらマズイと逃げられつつ、ドン引きもされつつ、
楽しくて顔がにやけてしまうのをそのままに、とにかく一生懸命走ろ~。
と、いつもの自分のペースでとっとこ走って完走。
ゴールに近づいて、見に来ている保護者の方の数に驚きつつ、
にわかにお母さんたちから声援をおくられ、嬉しかった。
ゴールした後も、
司書さん走ってたのよ、ピンクのTシャツで、
え、見逃した、
とか、聞こえてきて、話題に少しでもなれば司書の存在を印象に残せるので、
本日のミッションはどうやら達成。
小さく安堵の息をついていたら、声をかけられた。
女性の先生も少ないし、年齢的にも私たちと近いようなのに
高校生に混じって走り切れるなんてすごい、
私たちだったらあの橋のあたりまで行けずに倒れちゃうわよね、
と話してたんです、とお母さん。
たしかに、ミッション達成、と、胸をなでおろした。
そのお母さんが話しかけてくださったのは、
母校の出身学部の通信の対談に
現職筑駒司書が登場していて、それはもしかしてあなたですか?
と、訊ねるためでした。
年末の同期会で、通信見た?うちの息子の学校の司書さんなのよ!
と、自慢できて嬉しかったんです、とのこと。
私の挫折と紆余曲折の実例をもって、
女性の生き方のについて後輩や先生とおしゃべりする対談。
果たして自慢にできるモデルかどうかは、いささか、、、。
どこで何がどう届いてゆくものか、わからないものだなぁ。
今日など、「どう」はさておき、
ロードレースで司書走る、と明確に伝わる、わかりやすい機会だったんだ、
と、一層気が軽くなった。
帰りの私鉄で一緒になった生徒集団に
「あ、走る司書さん!」と声をかけてもらった。
あぁ、声をかけられるだけで嬉しすぎる。
もうそれだけで、走って良かった。