むむちゃんの散歩道

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家族の土台 ~子どもが私を親にする~

思いがけず長くなった会議。
終わった時間は、家に帰り着くはずだった時間。

お留守番をしている子どもたちに慌てて電話をした。
おなかすいたよね、と尋ねると、「おなかすいたよ」というぷうちゃん。
今から帰ると一時間くらいかかっちゃうの、ごはん二人で食べられるかな、と訊くと、
むむちゃんに受話器が渡された。

「何すればいい?」
避難用のお荷物を入れているところにね、
レトルトのパックが入っているんだけどね、
カレーとか、シチューとか、ハヤシライスとか、わかるかな。

「ハッシュドビーフっていうのがあるよ。」
それじゃ、それをご飯にかけて、レンジでちょっとだけ温めてみて。
冷蔵庫にきゅうりのお塩でもんだのと、ミニトマトとレタスもあるから、
好きなお野菜をサラダにできるかな。できるとこまででいいからね。
「うん、わかった、やってみる」

飛んで帰った。
ちょっと涙ぐみながら。
鍵っ子だったのに夕方以降のお留守番が苦手だった自分の子どものころ、
心細さでいっぱいの気持ちを思い出しながら。

おうちに帰ると満面に笑みで二人飛び出してきた。
すっきり片付いているお部屋。
あれ、ご飯食べ終わったの?
「ご飯食べ終わったし、お茶碗も自分のは自分であらったんだよ~」

わ、そうなの、すごいね、ふたりとも。まだ食べてる途中かと思ったよ~。
たいへんだった?
むむちゃんに訊くと、
「うん、ちょっとはね。でもぷうちゃんがね、すごいやってくれたんだよ。
おねがいすると、さささ~っとやってくれたし、先に食べ終わって自分のお茶碗洗ったのも
ぷうちゃんなんだよ。」
そっか、ありがとね、むむちゃんも、ぷうちゃんも。ふたりともほんとにすごい!エライ!

心細かった?
と尋ねると、二人で競うように話してくれた。
「うん、すっごく。もう帰ってくる時間なのになぁ。どうしたのかなって思ったよ。
でもぷうちゃんが居たから、心強かったよ」
「ぷうちゃんはね、頭の中にママをとじこめてたんだよ、ママがどっか行かないように。
だからね、いただきますのかんぱーいも、こうやって上の方でやったんだよね~、むむ~。」

そうだったんだ、ふたりともありがとうね。

ニコニコしてご機嫌の二人の勢いをそのままもらって、
いそいそとお風呂の準備をして三人でお風呂に入った。

お風呂からあがると、先にあがったふたりでおふとんも敷いてくれた。
ぷうちゃんがニャハニャハ笑いながら、学校で作った折り紙のお花を持ってきて「ママにあげる~」
裏にはお手紙が書いてあった。

むむちゃんがおふとんに入って寝る間際に、「ママこれ」と折り紙。
裏にはお手紙が書いてあった。
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じんとして、上手に本が読めないよ。

親から子への無償の愛とか言うけれど、
いつもいつもいつも思う。
子どもたちの親への愛情や信頼にはかなわない。と。

それに応えたくて、子どもたちからの直球の信頼とか愛情に満たされて、
きっと一人だったらできないことができるようになっていく。
毎日毎日の食事作りとか、規則正しい生活とか、駆け抜けるような朝、
仕事をして、走って帰ってきて夕飯を作り洗い物をしお風呂に入り洗濯をしながら、
前の日の洗濯ものを畳み、寝る用意をして、洗濯ものを干し、読み聞かせをする。
起きている時間をフル稼働して、息をついてる間のほとんどない時間を、
なんとか過ごせていけているのは、子どもたちのおかげ。

そうして、親の役割めいたものをようやっと果たせている気になって、
なんとなく親っぽくなっていく。

家族は、そうやって育っていくものなんだな、と、しみじみと思う。
そうやって家族の形は少しずつ積み上げられていくものなんだな、と、しみじみ思う。



仕事中毒から抜け出たり、病気を治癒していったり、
解体した形ばかりの家庭を作り直していったり、回り道ばかりの人生だ。
回り道した分、当たり前が当たり前じゃなく作られていくものであることを
知ることができる。
人生、生き得している気がする。

なんとなくでも過ぎてゆく時間。
なんとなくでは上手にやり過ごせなくて、あちこちぶつかって痛めてばかりだけど、
なんとなくでは過ぎ行けない、目をこらし、耳をこらし、心をこらし、しないと生きられない分、
もらった生命を細胞をフル活用する機会に恵まれている。
回り道ばっかりの割に、無駄の少ない生命の使い方をしているなぁ。

むむちゃんと、ぷうちゃんに、心からありがとう。
生かしてくれて、親にしてくれて、いっしょに家族の形を作ってくれて、ありがとう。
by shiho_kato | 2014-06-03 19:13 | むむちゃんとぷうちゃん | Comments(0)