むむちゃんの散歩道

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朝顔の瞳 ー朝顔症候群ー

学校の検診にひっかかって、
むむちゃんがはじめて眼科を受診した。

すぐに終わると思った眼科での検査。
先生が首をかしげる・・・。

右目。

レンズを入れても視力が出ない(あがらない)。
焦点を合わせて写真をとる機械で、目の焦点があわないためになかなか写真が撮れない。
字の大きさを変えた本を読んでみると、教科書大の字を10センチくらいまで近づけてなんとか読める。
それより小さくなるとまったく読めない。

むむちゃんが一年くらい前から時折口にしていた「右目がぼやぼやする。」の訴えを
もっと深刻に感じていれば良かった。

つまり、この一年あまり、左目だけで焦点をあわせてものを見ていた、ということ。
左目にどれだけ負担がかかっていただろう。

片目をおさえてモノを見ると、モノが偏って見える。
もう一方の目をおさえてモノを見ると、逆側に偏って見える。
この状態を、「見える」として、一年余りを過ごしてきたのか・・・。


何の不具合なんだろう、何の病気なんだろう・・・。
悩みながら帰途を歩いていたらぷうちゃんが保育園と学童とでお世話になっている
よしこちゃんとばったり会った。
「あら、みんなでお出かけ~?」のおっとりした明るい声に誘われて
実はね・・・、とお話すると、よしこちゃんの身近な子どもたちの中に、
小学4~6年生くらいで、急に視力が落ち、それがストレス(心因性)によるものだった、と話してくれた。
ストレスが緩和したら視力も戻った、と。

なんだかホッとした。
心因性なら、多少は知識、経験ともに目の病気よりも多い。
ふっと肩の荷がおりる気持ちで、よしこちゃんに感謝しつつ別れた。


今日、二度目の検査、瞳孔を開いて瞳の中を見る精密検査を行なった。


朝顔症候群という、この季節に似つかわしい名称。
先天的な目の異常。
三時間かけて、あれこれ検査した末にようやく先生がたどり着いた診断。
2~300万人に一人の発症数で先生も、診てきた患者さんでははじめてだそう。
治療法無し。
症状は主には視力低下。
白内障、網膜剥離を伴う場合がある。が、その所見は今は無し。
日常生活で気をつけることも特に無し。
プールの授業も受けて良し。

という診断も、テキストレベルのものなので、急がないけれど夏休みくらいに一度こちらに行ってください、と、紹介状。
私にもわかる有名な子ども専門の医療機関。
朝顔症候群のいま現在の最新の情報や、今後の計画など、そこで一度しっかり診てもらい相談したほうが良いでしょう。と。


むむちゃんも一緒にそれらを聞いた。
どう受けとめるか心配したけれど、診断内容にショックを受けたりはなく、よくわからなかったことが詳しくわかって良かった、と。

検査疲れと、瞳孔を開かせたため近くが見えないのが不便。

教科書の種類も判別できないので、ぷうちゃ~ん、ぷうちゃ~ん、と呼んで手伝いを求めていた。
ぷうちゃんは長い診療時間、途中から保育園に遊びに行った。
診療終わって連絡すると保育園の子どもたちのお迎え最後の子も帰った後だった。それまでみてもらい感謝。遊んだの楽しかった、とご満悦。長い時間の検査に、それなりに深刻さは感じているのか、むむちゃんが声をかけると、飛んでいった。


わかって良かった。

子どもたちの声を背に、ぼんやり。
先天性だって。

先生がもっと早く見つかるものなんですが、と言ってたな。

見せてもらった写真では、私にもすぐにわかるくらい血流が止まっている部位があちこちにみられた。
血管もところどころ切れているそうだ。
それゆえの視力低下、血流が止まっているところは、視力が出ない、見えてないそうだ。

どこまでそれは広がるのだろう。

私が落ち込むことじゃない。

むむちゃんが、こんなに元気にしているんだもの。

朝顔症候群、調べようじゃないか。
司書は調べるプロだもの。

窓辺に大家さんのくれた紫陽花。
雨音に映える。

朝顔症候群、きれいな名前だ。
むむちゃんのきれいな目は、朝顔なのか。

そんな連想ゲームでだんだん気持ちがほどけてきた。
朝顔の瞳   ー朝顔症候群ー_d0134102_69542.jpg

by shiho_kato | 2014-06-11 23:55 | むむちゃんとぷうちゃん