むむちゃんの散歩道

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本屋大賞翻訳小説部門 『書店主フィクリーのものがたり』

翻訳小説は、苦手。

翻訳のクセというか、翻訳ゆえのなめらかではない言葉回しとかに読みの流れがつかえるのが好きではない。
上手な、まるで訳者が書いたかのような文章を、どの翻訳小説もひとつの水準として求めたい。
それは翻訳に限らず、か。日本語の小説でも、言い回しがギクシャクした小説もある、か。


このところとんと読んでいなかった翻訳小説に、手を伸ばした。
本屋大賞に、翻訳小説部門というものがあり、
その一位が『書店主フィクリーのものがたり』という、魅力的なタイトルだったから。
本屋大賞翻訳小説部門 『書店主フィクリーのものがたり』_d0134102_08232051.jpeg
やっぱりはじめはつかえつかえしながら読んでいたけれど、
お話の中に入っていったら、あとはスイスイ、グイグイと引き込まれていった。

出来事で押していくお話に、ヒダの部分の物足りなさはあるけれど、
十分に面白かった。
こうなって欲しい・・・と、願うところへ落としてくれる。

遠ざかっていた翻訳小説が少しだけ近づいた。
次に読んでみるとしたら、三位の『国を救った数学少女』かな。
by shiho_kato | 2016-04-20 18:56 | 読書ノート