むむちゃんの散歩道

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ぷうちゃんの「置いてかれた~(涙)」と、休みの効用

1分間スピーチの前日、ぷうちゃんは紙と鉛筆を持って、
ウロウロウロウロ家の中を歩き回っていた。

生き物係のことについて、話すそうだ。
本当は今日だったのだけど、準備していなかったから、明日にしてもらったそうだ。

生き物係ってどんなことするの?何を飼っているの?何匹飼っているの?何人でやるの?誰が一緒なの?どんな役割があるの?どうやって分担しているの?水槽はいつ洗うの?毎日?週に1回?どうやって洗うの?そのときめだかはどうするの?楽しいことはどんなこと?大変なのはどんなこと?

あれこれ質問を重ねてみる。

しばらくして、布団の中にもぐりこんで何やら書き始めた。

「ママ、時間はかって。リハーサルするから。」

あらあらいっちょまえにリハーサルですと。
でもイヤイヤじゃないんだ。聞かせてもいいって思えているんなら、なかなかいいではないか。
練習しておこうなんて、前向きではないか。

54秒。

あとは、質問ありますか?って聞けばちょうど一分になるよね。

安心した様子。
そのあと、いつもより長い時間、遅い時間まで本を読んだ。
眠りが降りてくるまで、すこし時間がかかったのだろう。

朝、まだうろうろしている。
「話はじめるときは、どういったら言い?」

あれ、昨日は言えていたけど。
書いていなかったら、ドキドキしてわからなくなってしまったよう。

「昨日は、「ぼくはこれから生き物係について話します」って言ってたよね」
えんぴつで書きつける。

「ここのところで「何回も」って入れるとわかりやすいかもね」
えんぴつで書きつける。


いつもより準備が遅くなって、出る時間がギリギリ。

いつも私より後に出るぷうちゃんがランドセルを背負っているので、
自分で思っているよりももっと遅いんだ、と慌てて玄関に向かった。

「じゃぁね、いってきます。ぷうちゃん、それじゃ寒いよ今日は。上着着た方がいいよ」
そう言いながら、靴を履きながら、家を出た。



地下鉄の駅に着くと電話。自宅から。あれれ?
「どうしたの?」

忘れ物?失くし物?書いていた紙が見つからない?

泣きじゃくる声に混じって「……置いてかれた。ママに置いてかれたぁ、ううう」


あーーーー。しまった、そうだったんだ。
私が遅かったんじゃなくって、ぷうちゃんが準備はやくして一緒に出ようとしていたんだ・・・。
しまった。。。

「いっしょにいこうと思ったのに、置いてかれた・・」



1分間スピーチ、練習したり、原稿も最後まで手を入れたりしていたけれど、緊張との戦いはまだ続いていたんだね。

あー。振り返れば。一度でも振り返れば、追ってくるぷうちゃんに気づいたはずなのに。



学校にはお休み連絡を入れた。
相方司書さんが来ている日だったので、引き継ぎだけできして、昨日やりそびれた仕事だけ片付けたら、できるだけお昼までに帰ろうと決めて、早退してきた。


一緒にお昼ご飯を食べて、一緒に保育園に行って、帰ってきてむむちゃんのバレンタインのお菓子作りの傍らで、
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ぷうちゃんと私もチョコレートのお菓子を作った。
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もう、緊張はひとかけらもなくなった。

夜は宿題に苦戦。前日にやったドリルのページが間違いだったことに気がついて、
前日分と今日の分と二日分。前日はスピーチのことで頭がいっぱいだったんだな、とあらためて気づく。


筆算の計算の仕方がわからない、習っていないというので、ひとつずつ教えて。
夜のうちには全部終わらず、朝20分はやく起きてやる、というので、いつもより遅い時間に寝た。
翌朝はすこし早めに起こして、朝ごはん前には全部終わらせた。


朝はぷうちゃんと一緒に学校まで。
通学路の途中で、いつも落ち合って行く仲良しの友だちと会うことができるところまで、一緒に行き、
手を振って別れてから、道を変えて職員室へ。

担任の先生に事情を話すために。先生も予想していたようで、やはりそうでしたか。と。
無理しなくていいと、言ってはおいたのですが。と。
二週間後に国語の発表もあるので、すこし方法を考えます。と。

わかってくれているのならば、大丈夫かな。




昨日の朝、一緒に行っていれば。
一緒に行って、ドキドキしながら、スピーチを終えることができていれば。
何か一つ、乗り越えることができたかもしれないのに。
すまないな、ごめんね、ぷうちゃん。



・・・・・・・・・・・・

仕事で調査(研究)に手を出した今年。
過去の幾度とない苦々しい経験を糧に、絶対に身の丈を超えないように、と決めての挑戦。

一緒にやるみなさんにとっても、たとえば徹夜や、たとえば休日出勤でまかなわなくてはならないようなことがないようにすることを心がけ、できる限り就業時間内でやりきるところにおさめようと手綱を引きつづけたけれど、それでも土曜、日曜を使っての活動が数回。

最後は報告書の作成で、その原稿を今週火曜日に入れ終えて、手を離したばかりだった。
書く仕事は持ち帰らなかった。でも読む仕事、参考になりそうな本や、仮の原稿を読んだりは持ち帰った。
それに触っていなくっても、上の空で、ずっしり気は重かった。

うーむ。
ダメだなぁ。

報告書の形に原稿をまとめてみて、今年やったことをまとめてみて、「調査」まではたどり着けたけれど研究は、ここからだろう。不甲斐ない。


そんなふうに、思っていたけれど。
ぷうちゃんに引き戻されることで、思い切って休めた半日。


中途半端だな。どっちもそっちも。
だけど中途半端だけど、やらないよりやって良かった。

みなと何度も顔をあわせて話すことができて、互いの様子や考えていることをしっかりがっつり話すことができて、このメンバーでなら話しあえるんだという実感を築くことができた。

それは仕事をする上での、足腰を鍛えることになったはず、体幹を鍛えることになったはず。
ぐらつくとき、不安に駆られるとき、不満でいっぱいになったときに、ひとりで転げ落ちていかない。
これぞという成果を手にしたときに、一緒に喜びあえる顔が浮かぶ。
そんな踏ん張りの効く力を得ることができたはずなんだ。

各々一人職場で、淡々と、あるいはアクセクと目の前の仕事をこなしていくことで仕事の時間は過ぎていく。
仕事としては、それで十分に成り立っているのだけれど、その先に、その奥に、その次に、何をしていくかを考えるのは、「目の前の仕事」からでは難しいんだ、ということを学んだ一年だった。


むむちゃんの大会の引率を他にお願いすることが2回あり、2回ともたどり着いた時には、むむちゃんは負けていた。その後も勝ちあぐねているむむちゃんと、今年に入ってからは毎日を目標に週に3回くらいは夜練をするようになった。
ぷうちゃんの二学期の登校渋りは三学期には解消され、今回も二学期に比べれば一歩前進。スピーチから逃げることじゃなくって、挑戦しようとして、あともうひと押しが欠けただけだった。


どれもこれも、100%上出来のフルパーフェクトなんか望めない。
中途半端上等。
あっちもこっちも前よりちょっといい、そう言えるあたりで、でこぼこ前に進んでいく。
そのくらいが、リアルな日常の中に織り込まれた物語として、程よく手応えのあるあり方じゃないか。

・・・・・・・・・・・・


休むことは大事だなぁ。
ポジティブなマインドを健やかに保つことで、自分の立つ今を明るい方へと解釈できる。

引き戻してくれたぷうちゃんに感謝。

by shiho_kato | 2017-02-10 09:51 | むむちゃんとぷうちゃん | Comments(0)