むむちゃんの散歩道

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新しいスタート むむちゃん

C級になったむむちゃんは、先生との約束通り新しいかるた会へ移籍することになった。

古くからの友人のまりぃ&ひろごんが居て、かるたを介して仲良くなったご近所のHちゃんが居る白妙会に、先生とともにご挨拶に行った。
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100年に近い歴史ある会。重々しい雰囲気を覚悟しながらうかがったのだけれど、和やかであたたかで、少し肩の力を抜くことができた。
見学させていただいたかるたの練習には緊張感があり、やはりこれまでとは一味違う。

かるたに興味を持つ子どもが増えているのは、先生の会でもまごめかるた会でも、毎回毎回驚きをもって実感しているのだけれど、こちらでも同じよう。

いっときの遊びか続けていこうという気持ちがあるのかを確かめるのに二か月間の入会までのお試し期間があるそうだ。
むむちゃんに関しては、先生がきちんとお話を通して下さり、まりぃにこれまで4年間かるたをやってきていることを知ってもらっていることもあって、むむちゃんの気持ちさえ決まれば直ぐに入会を受けていただけるということ。とてもありがたい。
(私のこの気ままな親バカの拙ブログも、多少は貢献しただろうか。。。)

ご説明をうかがい、入会に関しての約束事を読ませていただいて、運営の仕方がこれまで近しいところで経験してきたいくつもの団体と相通ずるところがあり、ほっとした。

茶道のお家元系や書道の流派の決まっている団体の運営は、そこで長く教えを乞うていてもなかなか理解が難しく、競技かるたの世界もそのようだったらどうしよう・・・と不安があった。

けれど、白妙会に関しては、自らも会の競技者、一員として、厚く濃く携わっている方が会長を引き受け、副会長を引き受けて下さっている。おそらくは、役員の方々は誰よりも骨を折ってお世話する役割を引き受けて下さっているのだろう。
その妨げにならないように、負担を増やすことにならないように、むむちゃんをサポートしつつ、大人の役目の部分では会のお手伝いすることだったらできそうな気がする。

何より、会長・副会長共に、ご自身のお子さんと共にかるたをはじめ、自らがかるたの面白さに魅了され、今に至っている。
たどる道筋に共感しすぎて、私もなんですよ~、と、嬉しい気持ちになる。


初日、むむちゃんは試合の後半を見学し、一試合参加させていただき、帰途に着いた。
むむちゃんが試合をしている間に、本当に久しぶりに(よくよく数えてみると9年ぶり?)ひろごんに会うことができた。
この間、思い浮かべようとしても難しかったのに、顔を見た途端、「あ!ひろごんだ」とわかった。思わず頭を撫でてしまいそうになる手を、くっと引っ込めた。
だって、立派なお兄さんだもの。

まりぃとの再会は私にとって不思議で、嬉しい縁だけれど、長い時を隔てて、またお兄さんとしてお世話になることができるなんて、むむちゃんにとってなんともステキな縁だ。





帰り道、むむちゃんに、いちおう訊いてみた。
「白妙会でいい?東会や吉野会も見てみる?」

「なんで?白妙会がいい!!」即答。

「でも、かるたをはじめた時に来なくて良かった。」とポツリ。


そうかもしれないね。
思い起こしてみても3年生ではじめたときは「かるたをやりたくて」の「かるた会」だったとは言い切れない。
クラスの友だちとの『ちはやふる』ごっこの遊びの延長で、神奈川に行くようになってからも、もちろん競技に魅せられてはいったけれど、その手前で、学年も学校も違う友だちができ、世界が広がった。
かるたをすること以上に、かるたを媒介にして世界が広がったことの価値が大きかったように思う。

そこから数年かけて、自らを支える柱に「かるた」が立ち上がってきた。

その覚悟というか、礎ができて、あらためて「かるたを思いっきりする」ための場所に身を移すプロセスを経ることができたのは、むむちゃんにとって本当に幸運だったと思う。




******

小学校3年生の時に、教室の隣の席の子たちと『ちはやふる』ごっこから始めたかるた。
当初、私がはじめた「百人一首で遊ぶ会」は、そのむむちゃんとお友だちのごっこ遊びの受け皿だった。

安藤先生の会は、「かるたをやってみたいな」という子たちが、かるたの会に入る前に一通りのことができるようになっておくための受け皿だった。

どちらも、にぎやかでわちゃわちゃしていて、わちゃわちゃしながら、かるたそのものや、かるたをする友だちと過ごす時間を楽しんでもらうところが主眼にある。

先生の会は、そこからどんどん育って強くなっていく子どもたちがおのずと増えて、他の会に行かずともD級までは先生が見て下さる会へと発展していった。

私の遊ぶ会は、むむちゃんの友たちのひとときのブームが去り、ブームが去ったころになんとしてもやりたい3、4人ためだけに細々と続ける時期を経て、むむちゃん云々の文脈を離れて地域でかるたをやってみたい子どもたちの場所にしようと「遊ぶ会」から「まごめかるた会」に名を変えて青少年育成団体に登録し、映画のブームに重なって爆発的に増えた(団体比、前年同時期に3人だったのが、30人近く)。

わちゃわちゃ度はあがり、数か月で消えていく子もいれば、気まぐれにポツポツと来る子もいれば、半年経っても100枚覚えないけれどずーっと来続ける子もいれば、上手になっても一対一より源平戦を好んでやりたがる子も居る。
百人一首の札を使って過ごす空間そのものを楽しむ子も居れば、もちょっと本気でやりたい、がんがんやりたい子がポツリポツリと出てきたりして、混在しているのが面白い。



むむちゃんはもう大丈夫。



私は私で、第二、第三のむむちゃんが生まれたり、そうではなくとも百人一首の響きを心地よいと思ったり、そこで出会う友だちとの時間を心地よいと思える場を、続けていこうと思う。


大好きな百人一首に携われて、やりたかった子どもたちの居場所づくりに携われて、育っていく子どもたちのサポートをできて、私のやりたいをいくつも合わせ食いできてしまう場所がここにある。
なんて欲張りで、贅沢。


むむちゃんの新しいスタートは、私の新しいスタート。
新しいことのはじまる季節。


by shiho_kato | 2017-03-18 21:53 | むむちゃんとぷうちゃん