ぷうちゃんが折り紙に夢中の夜。
上手にできたちょうちょは、以前にチャレンジして、クシャクシャにしながらもなんとか作りあげたもの。今回はすんなりとキレイにできあがった。
次はドラゴンを作るという。
いくつもの折線を入れるのに折って開いてを繰り返し苦戦。
寝る時間を超え、眠気もあり、悔し涙を浮かべているところを、明日の朝がんばろうと制した。
朝は起こしたものの、前夜寝る時間が遅れているので、やはり起きれず。
いつもの時間に、なんとか起きて悔し涙を浮かべる朝食。
朝食後のわずかな時間、再び挑戦。
学校に行く時間になり、朝はあきらめて、帰ってきたらまたがんばろうと促して家を出た。
ハリネズミのようにとげとげを身にまといながらの登校。
ぷうちゃんと別れたあと、担任の先生に行きあう。
会釈して通り過ぎてしまったあとに、振り向いて、先生を呼び止めた。
折り紙を折りあげたくて夜ふかしをして寝不足なこと、朝も再チャレンジしてうまくいかず、ふてくされ、それでもかろうじて学校には行ったこと。
話すこと、ものの20秒くらい。
「わかりました、様子を見ましょう」
頭を下げてそれぞれの行く先に向き直ったら、ぽっつり涙が浮かんだ。
あれれ。なんだか安心したみたい。
ひとばんの、大きなことじゃない、小さな小さな葛藤。
寝る時間を優先するか、ぷうちゃんのやりきりたい気持ちを優先するか、一度起こして寝てしまった姿を見ながら、しつこく起こすかわずかな時間だけどもう少し寝る時間を優先するか、学校に行く準備を促すか、やり遂げたい気持ちを満足させることを優先するか、ぎりぎり何分までなら声をかけるのを待てるか、、、
今日はむむちゃんの誕生日でもあり、今週はあれこれと日々の段取り(何曜日が比較的帰りが早いか遅いか、夜の時間があるのは何曜日でその日にクッキーを焼けるか、お誕生日のご飯に必要な買い物はいついけるか等、、、)に、注意をはらっていて、その上にのっかったほんとに些細な日常の葛藤。
でもね、毎日毎日この小さな葛藤を、幾種類も重ねて、行き過ごしていくのは、けっこう神経がすりへるんだ。
今年の担任の先生を、ぷうちゃんは信頼している。
声をかけてもらえったこと、ほめてもらったこと、喜んで報告する。
だから、今朝、声をかけて、お話することができた。
私の葛藤の一端を、おまかせして、担ってもらうことができた。
そのことに、こんなにホッとするなんて。
太く逞しく強くなっていた気がしていたけれど、
やり過ごすのが少しばかりうまくなっただけだったことに気がついた朝。
今日の涙はキライじゃない。
力抜いて行こうぜ。
ちょうちょのように。