むむちゃんの散歩道

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高森美由紀『みさと町立図書館分館』

タイトルに惹かれて読んだ一冊。
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読み始めたら、会話文に現れる表現が懐かしい。
そのはずだ。青森の言葉だった。

図書館分館はいなかの小さな図書室の体。
職員三人、司書の私(遥)と香山に、役場職員の図書館長岡部。
さらりと乾いてて、言いたいことを言ってしまえる関係がいい。

毎日の規則正しい基本的な図書館業務が淡々と描かれて、
中途半端に本にひきつけてあれこれしないのがいい。

でも、こんなに淡々としたお仕事・・・と思われたら、
退屈な仕事に映るし、楽しすぎな仕事に映るだろうな。

ちょっとホッとしつつ、枯れてゆくしなびてゆく空気の抜けた風船になっていく未来を押しとどめてほしいなー、と願ったり。

遥とお父さんの関係もいい。
お父さんのキャラの置き方がいいんだろう。


母を亡くした喪失感を、受け入れていくプロセスの揺れや、それぞれの受け入れるための時間や、
そこに祖母を亡くした香山の今を、するりと重ねて私を知る描き方、キライじゃない。


どういう作家さんかわからないけれど、青森出身の児童文学作家(3年目)のよう。
じわりじわり、ポツポツとあたたかいお話を、これからも書いて欲しい。




by shiho_kato | 2017-11-18 21:42 | 読書ノート | Comments(0)