むむちゃんの散歩道

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さようなら

新幹線に乗って、
Kさんのお通夜に参列した。

むむちゃんは朝起きると開口一番に、
「ママはきょうKさんにさようならを言いにいく日だよ」
と覚えていてくれた。

帰ってくるのが遅くなっちゃうけど、パパとぷうちゃんと三人でよろしくね、
と言うと、
「むむがおてつだいするからだいじょうぶだよ」
と言ってくれた。

11時半を回った頃に帰宅した。
3人とも静かに起きていて、
むむちゃんは、「ママ、お外の雨は大丈夫だった?」
と声をかけてくれた。
ありがとうむむちゃん、君は優しい子だね。

そして、寝付くまでの間、質問攻めだった。

Kさんにあえた?さよならをいったの?
ママよかったね、さよならがいえて。
死んでもあえるの?
明日もやしちゃうから、今日あえてよかったね。
からだはどんなだった。むむとおんなじからだだった?
ねてた?めをつぶってたの?てはどうしてた?
死んだらおはかだよ。
どうやってもやすの?たきびみたいにするの?
むむもあいたかった。
むむもいっしょにいきたかったな。

今日は遅いから、明日ゆっくりお話しようね、
と約束した。
「ぜったいぜったい、ぜ~ったいだよ、わすれちゃだめだよ」
と、約束して、ようやく眠りについた。

むむちゃんはむむちゃんなりに、
自分をとりまく社会に起こる出来事を知ろうとしている。
知りたいと思っている、ということを、しみじみ感じた。


Kさんのお通夜、参列者は老若男女、
イスに座りきれないほどたくさん次から次へと訪れ、
1時間弱のお焼香の時間。
Kさんの活動の幅、慕われていた様子が、
愛されていた様子がうかがえた。

Kさんの晩年、弱気な発言を「Kさんなら大丈夫ですよ」
と軽く押し返してしまったことを悔やむ。
どうしてあの時、いたわれなかったのか。

私が途方にくれていた厳しい時期に、ぽろっともらした弱音に、
そういうことだったら力になれるから、
いつでも相談して、と肩をポンポンと叩いてくれた。

豪快に笑い、けして握った手を離すことのないKさん、
いつも胸を借りる気持ちで、安心して側にいられた。

頼りすぎてごめんなさい。Kさん。
最後まで最後まで、こき使うように・・・。


香典辞退がKさんの意思だった。
その分のお金を、ささやかだけれど、
Kさんが心をこめて作ってきた活動に寄付した。

Kさん、ゆっくり休んでください。
大好きなお酒を、飲みながら。
by shiho_kato | 2008-02-26 23:59 | 私ノート