むむちゃんの散歩道

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処凛(かりん)とリカ(りか)

『ロスジェネはこうやって生きてきた』雨宮処凛(平凡社新書,2009.5)
『なぜ日本人は劣化したのか』香山リカ(講談社現代新書,2007.4)

何故かたまたま相前後して同時に読んでしまった。

方や、精神科に訪れる側。
方や、精神科で迎える側。

共通して書かれているのは、精神科を必要とする人が日本に増えているということ。

方や、増えているのは何故なのか、自ら苦しみながら答えを探し、放置し目を背けてきた社会の変革の騎手となり、
方や、何がどうおかしくなっているのかわかり易く洗いだし、どの「劣化」から食い止めるのか今すぐ選別に着手せよ、と。

異なる視点で異なる手法で異なる立場からの同じ課題へのアプローチ。

前者が遥かに遥かに深く届いたのは、私がロスジェネ世代であり、彼女が誰よりも当事者だから。処凛(かりん)とリカ(りか)_d0134102_2005233.jpg


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あとがきに「まだ劣化していない私のうちに書けて良かった」という一文。
その姿勢こそが社会を変えられない要因と、あなたは自ら書いているのではありませんか?
by shiho_kato | 2009-05-19 20:00 | 読書ノート