むむちゃんの散歩道

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研究者になりたかった頃

かつて研究者を目指していた
目指しながら着々とその道を歩んでいた時期があった。
夢中になりながら、何かがむなしかった。

今日、そのむなしさのわけがわかった。
きっとそれは生きている人との出会いがなかったから。

付け焼刃のように研究のまねごとをしている。
周囲にいる同世代の方々にお話を聴くフィールドワークをもとに。

まとめながら、ひとりひとりの顔が浮かび、
話していただいた時の体温が浮かぶ。
話しぶり、話し方のくせ、手振り身振りが浮かぶ。

だから、もうひとがんばり、あとひとがんばり、
もう一人、あと一人、と、その人を思い出したくて、その人の思いをもっと知りたくて、
まとめていく作業に立ち向かうことができる。

研究者を目指していたころ、フィールドワークは苦手だった。
でも今は。
それに励まされて、調査を、分析を、まとめを、していこうと思うことができる。

人はどこをどうたどって目指す先にたどりつくのかわからない。
その予測不可能な不可思議性こそが、きっと何よりも人生を楽しくする。
by shiho_kato | 2009-06-13 20:42 | 私ノート