むむちゃんの散歩道

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2017年 05月 09日 ( 1 )

小野寺史宣『ホケツ』

小野寺史宣はぼんやりした少年、青年を書くのがうまい。

ぼんやりというのは、
ガツっとコミットメントできないけれど、仲間に入れないわけではなく
一歩引いたところに身を置いているけれど、冷ややかなわけでなく、
戸惑いながら、少し遅れてひとつひとつを理解しながら、飲み込んで行こうとする前向きなぼんやり。

この姿勢、この距離感、私は好きだ。

『ホケツ』は、それを真っ直ぐに書いたお話だった。
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サッカー部の中のホケツ。
チームメイトの中のホケツ。
家族のあり方もホケツ。

そのポジションを静かに引き受けることは、意外に難しい。
その難しさと、引き受けていくプロセスを描いていて面白かった。

by shiho_kato | 2017-05-09 18:09 | 読書ノート | Comments(0)