むむちゃんの散歩道

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門井慶喜『おさがしの本は』、夏川草介『本を守ろうとする猫の話』

どこぞの馬鹿な政治家が、「学芸員はガン」だとか宣ったそうな。
こういう人たちは、司書もガンって言うのでしょう。
あなたたちこそ、この国の文化や芸術やetcにとって、ガンですって言いたい。

複数形なのは、こいつの後ろに有象無象のおんなじ「学芸員はガン」「司書はガン」的、文化を共有する馬鹿なオヤジ達がうごめいているのが見えるから。そういう文化に支えられてこの発想はできていて、だからこそ声高に言っちゃえるんだ。自分間違ってる、って疑う余地が欠片も無かったってこと。
あぁあ、どうりで下品な政策ばっかり立ち上がってくるわけだ。


そして、おバカが政治家で隔離されていればいいんだ。
残念ながら、それは社会にじんわりというよりもふんわり全体的に相当あつく層をなしているっぽい。


だってね、新聞の投稿で、本読むよりアルバイトや部活の方が社会を学べるってさ。
あなたの言う社会って、狭っっっっ!!!
アルバイトや部活をしてて、シリアで死んでく子どもたちのことを知れるのか?
日本が国際的に見ても、教育にお金を割かない国だってことを知れるのか?

そんな、「今」しか見えない刹那的な生き物は「人間」なのか?

生きたことの無い過去を受け取ったり、生きることの無い未来に伝えたり、「そこに居ない」時間空間をも我がモノにできるのが他の動物には無い「人間」の際立つ特性だっていうのに。

過去も未来も関係無いっていうこういう人が、教育学部を出て教員になって我が子たちを教える・・・
想像するだに末恐ろしい。
彼本人は想像しない生き物だから、ちっとも危機感無いんだろう。


はてさて、無批判に、本はいいよって言っても論拠、根拠が無い。
私なりの端的な言葉では、自身体験できないことを、運んでくれるのが本であるのだけれど。

二つの小説が、私とは異なる視点で、異なる形で答えてくれている。

門井慶喜『おさがしの本は』
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図書館など要らないっていう政治家に対し、参考人として図書館は何故必要かを述べる。
ちょうど、上記投稿に対する枡野の応答とよく似た弁論だと感じた。

もひとつ。
夏川草介『本を守ろうとする猫の話』
神様のカルテを書いた夏川が、紙の本を無きものにしようとする刺客たちとの闘いに打ち勝っていくちょっとしたファンタジー。


この世は言葉でできてるんだぜ。
私が見ているこの世界は、私が獲得した言葉で認知されて成り立っているんだぜ。
言葉を失った輩は、世界を構築し得ないんだぜ。


って、冒頭の輩たちには、イミフ(意味不明)だろうな。
私の見ている世界では、そういう輩をバカって言うんだ。





もちょっと毒を吐きがてら付け加えておく。

私は司書の末端にも連なれないほどのなんちゃって司書だ。司書職に対してはそうであるが、図書館のヘビーユーザーで本読みであることには、自負があり、その立場で図書館界を理解し支え担うひとりであると自覚している。
それでもって、ときどきあちこちの図書館に電話をかける機会に恵まれる。

するとね、もうね、何回かに一回の割合で当たるんだ。(これ、頻度高いですよ)

ボソボソ喋りなさんな!
相手に聞こえるようにモノを言いなさい!
相手にわかるようにモノを言いなさい!

って言いたくなるような出方をするあなたは、司書ですか?勘弁してください。人とコミュニケーション取るお仕事でしょ。
末端とは言え、同業者だからこそ、いっそう言いたくなる。



もののついでに、付け加えると、
学校事務関係者にも、この手のボソボソ電話応対が多くておののく。
それで仕事になるのか?なってないってわかってるのか?

隣の職員と話しているときのほうが声が大きくてハキハキしてるって、おかしいだろ。
それで仕事になっちゃってるかのように平然とあぐらかいてる人たちが居るから、次から次へと正規職員じゃなくって非常勤職でこと足りるって、切り替えられっちゃうんじゃないの?

同業者だから、こそ、言いたくなるんだよぉぉぉぉ。




どぉやら私、溜まってるものがあるらしい。
言葉で輪郭を与えると自分の中で炎上しそうなので、認識しないようにぼんやりしたままで漂わせておくよ。



あー、こんなこと書くと自分に即跳ね返って来て仕事のハードルあがるーーー。とほほ。

まあいい、それでも言いたい時があるってことで。


# by shiho_kato | 2017-04-17 17:18 | 読書ノート | Comments(0)

夏日のかすみがうらマラソン

多忙の中の、オアシスのような贅沢な4時間42.195kmだった。

夏日なんてなんのその。


私による私のための私時間。
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全力で走り、全力で笑い、全力で楽しんだ。
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ステキな仲間たちと。
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# by shiho_kato | 2017-04-16 22:53 | マラソン、かるたノート | Comments(0)

小野寺史宣『家族のシナリオ』『近いはずの人』『みつばの郵便屋さん』

『家族のシナリオ』

・母は、元女優
・現父は、元父の弟
・元父は、現存中近所住まい

元女優かどうかは置いておいて。
僕と妹と、そしておとなたちの、新しい家族の形は成り立つのか。
しがらみにとらわれない作者だからだろうか。母の造詣が気持ち良い。
難しい設定ほど、人がにじみ出るよな、、、と思う。
僕のやわらか頭な受けとめも、私は好きだ。
「多様な家族のあり方」などと銘打つよりも、こうして淡々と書かれていく方が、身体馴染みが良い。


『近いはずの人』
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どこかで読んだ設定だと思ったら、映画にもなった西川美和の『永い言い訳』と同じだった。
死なれた妻の、知らなかった姿を、紐解いていく物語。
ちょっと残念なのは、生きていたらドロドロになっていたかも。
と、思わせる。
逆を返すと、死んだからこんな風にすっと流れてくれる。
死人を出汁にする使い方をせずに、お話として整ってくれていれば上出来なのだけれど。


『みつばの郵便屋さん』
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『近いはずの人』も、みつば市に住む。
京葉線沿線の設定は、どこのことなのか調べてみたらわかるのかな。
郵便屋さんは、様々なドラマネタを隠し持っていると思う。
隠し持つ力も郵便屋さんの資質のひとつなんじゃないかな。
だから、物語にしようとすれば、あれこれ立ち現れてくることは想像に難くない。
そんなに、郵便屋さんその人に引き付けなくっても紡げると思うのだけれど。
第二弾、第三弾では、もすこし、周辺を描けているかしら。


# by shiho_kato | 2017-04-12 17:54 | 読書ノート | Comments(0)

畑野智美『海の見える街』

『感情8号線』のときも思ったけれど、取材しないで描く人だなぁ。。。

『海の見える街』は、手にとってペラペラめくってみたら、図書館が舞台で、司書が幾人も出てくるので読んでみたのだけれど。

司書なめんな。
フツフツと怒りの沸く前半だった。
もう司書かどうかはどうでもいいくらいお話が進んだら、それこそもうどうでも良くなったけれど。


取材しないで書くとこうってことは、よそさまにはこんな風な働きかたをしているって、見られているってことだよね。
もし、仮にも取材した上でこんな司書像で良かろう、あるいは図書館の仕事ってこんな暇っすよ、ってことにしているんだとしたら、私が知っている司書さんや図書館がよほど特殊だったってこと。

私にこの本を貸してくれている公共図書館の司書さんたちは、これ読んだのかな。
のうのうと貸し出す前に、名誉毀損で声をあげたほうがいいんじゃないって、ちょっと思ったりするレベル。
そんないい加減な仕事じゃ、ほんっと仕事にならないっすよ。


この人の描くお話は、設定が面白そうなのに、ディテールがほんと浅い。
枠組みそれでいいから、ちゃんと(調べて)書けよ~って、言いたくなる。

いっつも設定に騙されてうっかり借りて、読んで、がっかりするパターンだから。
頼むよ、期待に応えてくれい。

# by shiho_kato | 2017-04-10 17:16 | 読書ノート | Comments(0)

桜の道@多摩川

早朝のいつもの多摩川は桜桜桜。

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ゆっくりと走った。

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2kmに渡る桜のリバーロード。

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桜のトンネルを抜けたら。

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にわかに口をつく。

「生きてやる」


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「生きてやる~っ!」


ってなんだっけ?

あ、そうか。

「世界から猫が消えたなら」の宮崎あおいちゃんが叫ぶセリフ。



木乃花咲耶姫の精にとっぷりと触れたからだろうか。儚いはずの桜に似つかわしく無い強さでこみあげる。



何があっても、生きてやる。

生きている限り、この道の続く限り、

私は私の生を、生きてやる。

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# by shiho_kato | 2017-04-09 08:00 | 私ノート | Comments(0)