むむちゃんの散歩道

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ぷうちゃんの神隠し

スイミングクラブから、ぷうちゃんが居ないと電話があった。

帰りのバスに乗るはずなのに、居ない。ロッカールームもロビーも、バスの周辺も、探してみたけれど居ない。
とりあえず、定刻を過ぎているのでそのバスは出発するとのこと。

あぁ、そうだ、しまった。
行きのバスのことはしつこくしつこく話したのに、帰りのバスのことは言わなかったじゃないか私。。。

三日前、はじめてひとりでスイミングスクールのバスを使ってスイミングに行くのに、出る間際になってバスに乗るにはお金がかかる、いくらかかるのだろうと迷って、途方に暮れて、スイミングスクールのバスの発着所に行くのが遅れて行くことができなかった。
せめて、初日くらい、時間を合わせて送ってあげられるようにできなかったものか・・・。
と、自分をとっても責めたわけなのだけれど。

お金はもう払ってあるからかからないよ。大丈夫だよ。
そう安心させることばかり。
一緒に居ないで動く時には、きっちりきっちりシミュレーションして困りそうなところ迷いそうなところをできるだけつぶして送り出すことが必要なのに。

そこのツメをしっかりできなかったから、帰りの手段でぷうちゃんが困ることになったんじゃないか。


ぷうちゃんは、自転車のお友達と一緒に歩いているのだろう。
瞬時にそう思い浮かべて、ぐずぐずと自分を責めていたけれど、

二度目の電話がかかり、バスが出発後にさらに周辺とロッカールームとを探し直したけれど居ない、との連絡。

もし、「本当に居ない」のだとしたら。

プールの底に沈んでいる?(あれだけスタッフが居てそれはない)
良からぬ人に連れて行かれた(警戒心の強いぷうちゃんがそれはない)
ひとりで歩いて帰ろうとして迷子になっているのでは(それはあるかもしれな)
具体的にどうとは想像しがたくとも良からぬことが起こっているのではないかと気が気で無く。

むむちゃんも自宅でスイミングクラブからの連絡を受け、心配していた。
連絡を取り合いながら、どうか無事に帰宅して、と祈った。

むむちゃんから「ひとりで帰ってきたよ」の報に脱力。

本当に良かった。無事で良かった。
あれやこれやの怖いことが、想像だけで済んで良かった。
膝から力が抜けるようだった。

帰り着いて出てきたぷうちゃんに、「帰りの方法わからなくって困ったでしょ、どうしようって不安になったでしょ、ママがちゃんと言ってなかったからごめんね。」と謝った。

ぷうちゃんは、「ひとりで」帰ってきた。その前の週に自転車で送り迎えをした道順通りに帰ってきたそうだ。どこかで迎えに来るママと会えるかな、と思いながら、行き違いになったらいけないな、と思いながら。

自転車では、車通りの激しい大きな道ではなく、通学路のような道を選んで走っていたから、よく途中で道に迷わなかったな。感心しながら、迷子と紙一重だったことに、背筋を汗がつたった。

「心配だったよね、怖かったよね、ママなかなか来ないなーって思ったよね。よくがんばって帰ってきたね。ほんとにエラかったね。むむもママもいっぱい心配して、無事に帰ってきてくれて、本当に安心して、すっごく嬉しかったよ。あぁ良かった、本当に良かった。」
言葉を尽くして、ぎゅうぎゅう抱きしめた。

ぷうちゃんはちょっと照れて、「そんなに心配されるとうれしいなぁ」と笑った。
そう、それでいい。こんなときに、平気なフリなんかさせてはいけない。


ぷうちゃんの注意力と、観察力に救われたけれど、これは「ひやり・ハット」だ。
私自身の注意力が落ちていることへの警戒信号だ。
もっと、丁寧に暮らさなければ。


時間に追われている気分に負けてはダメ。慌ただしいような気分に負けてはダメ。
流されるんじゃなくって、そういうときほど立ち止れる強さを持つんだワタシ。

# by shiho_kato | 2017-04-06 21:02 | むむちゃんとぷうちゃん | Comments(0)

春休み最終日

職場に向かう電車の中で気がついた。

今日はぷうちゃん、むむちゃん、共に春休み最終日ではないか。

むむちゃんは、お友だちと遊びに行く予定。

ぷうちゃんは・・・。
「DVDやユーチューブばっかり観て!!もう観るの禁止。少しは外で遊びなさいっ!!」
昨日魂が抜けたようにぼーっとしているぷうちゃんに放った一言。

公園に行ったって、どこに行ったって、遊ぶ相手がいなければ、遊べないよね。
今日はむむちゃんも居ない。
ひとりで、退屈だったり、どんよりよどんでいたり、寂しかったりしながら、宿題の無い幸せな春休みの最終日を過ごすのだろうか。そう思ったら、居ても立ってもいられない気持ちになった。

今日明日の仕事を思い浮かべ、時間配分を思い浮かべ、できれば今日済ませたいけれど、最悪明日に回してもいいやと思い切れるものをあげて、勤務先に到着する頃には、お昼で帰ろうと決意を固めた。

決意をもって、お昼で帰宅。

ちょっと時間はかかるけれど自転車で行けるところにアスレチックがあるらしい。
歩道の広めの道を通って行くの、ぷうちゃんも自分の自転車に乗って。

30分ちょっとでたどり着くことができた。

40種類のアスレチックがあるそうだ。
こんな場所があったなんて知らなかった。
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早速スタート。
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私も一緒にやる気満々でチャレンジ。
桜も咲いていて嬉しい。
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水場をフィールドにしたアスレチックもあり、暑いくらいのいいお天気の中、ざぶんざぶんと落ちていく子どもたちも少なからず居た。
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狭い中をくぐり抜けたり、
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高いところを乗り越えたり、
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足下の不安定なアスレチックでは、
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「ママ、気をつけた方がいいよ」
「ママ、これは腰がやばいかもよ」
「ママ、これ行けるかな、やめといたら」
と、気遣ってくれる。

ぷうちゃんは40個中36個クリア。
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私も、できなかったり、子どもたちに遠慮したりしたものもあったけれど、半分以上を楽しむことができた。

日が暮れるまで、まだ時間がある。
ぷうちゃんが持参したボールを持って、広場の方へ移動。足で蹴ってサッカーをしたり、手で投げてキャッチボールをしたり。
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たっぷり遊んで、帰路についた。


お友だちと遊んでほくほくしたむむちゃんも帰ってきて、月・火とは打って変わって、にぎやかにおしゃべりして過ごす夜。
(月・火はほんとうに静まりかえって、ほとんど言葉を発することの無い食卓だった。私が疲れきってトゲトゲしていたことが一番の原因ではあるのだけれど)

ばぁばにお洋服を買ってもらったり、靴を買ってもらった話や、何をして過ごしたかのお話なども、ようやく聞くことができた。


夜、このところ、早々にひとりで先に寝ていたぷうちゃんが、お布団のところでいつまでも起きている。
明日は始業式だし先に寝てもいいよ、と声をかけたら、
「ママと一緒に寝たいんだもん」と。


ぷうちゃんの中に甘えたい気持ちがあったことに気づき、ハッとする。




ぺったり背中に張り付くようにして眠るぷうちゃんに、
「今だけのこれを、もっと大切にしよう。」
すぐ、うっかりしちゃうけれど、私が選ぶべき最優先は、この手のひらであることをいつもいつもいつも忘れずにこの一年を過ごそう。一緒に遊ぶことを喜んでくれる最後の一年かもしれないのだから。



たとえ、それで給与が減ったからなんだというのだ。
たとえ、それで仕事しない人と思われたからなんだというのだ。

ぷうちゃんの人生に、母として関われる最後の時間、二度と戻ってくることの無い時間は加速度的にカウントダウン中なのだから。


# by shiho_kato | 2017-04-05 20:14 | むむちゃんとぷうちゃん | Comments(0)

はじまりの陰鬱

四月の平日初日。

今日は、一年の中でも新たなスタートを切る人がもっとも多い日だろう。
通勤の電車はピカピカのスーツ姿に溢れている。


そして。
私は、この日が苦手なんだ。

この日にキチッと切り替える場に居合わせる体験が少ないのだけれど、過去に二度のそれを思い出しただけでも、ずっしり重い気持ちになり、脂汗が滲んでくる。


一度目は、はじめての転職?女子高の司書として勤め始めるその日。
一年間の休職のあとだったのと、春休みでもあって、むむちゃんのお昼のお弁当の用意と一日を過ごす先の確保に迷走。ぷうちゃんを時間通りに保育園に預けて朝出勤する、という手筈をこなすところまでで、どっと疲労感。
通勤電車も久しぶりで、4月のはじめの日は常になく乗車率が高くって、着なれないスーツも(この人入学式、卒業式しか着なかったけれど)体を緊張させた。
帰宅時には疲れきって車内でつのる気分の悪さを、保育園のお迎え時間を思い、必死にこらえた。たどり最寄り着いた駅でトイレに駆け込み、その足で保育園にお迎えに向かった。
保育園から家までの道のりも、そのあとの夕飯を作ったりなんだりも、ボロ雑巾のようで、その翌日からこの日々が延々と続くことに私の体は耐ええないかもしれないと思った。


二度目は、今の勤務先への転職。
今までよりも早い出勤で、ぷうちゃんを保育園に預けるのに、通常の保育時間では間に合わないから、はじめて早番の時間をお願いした。やっぱり春休みで、むむちゃんの一日の確保とお弁当づくりと、ぷうちゃんをいつもよりもはやく起こして食べさせて、はやく家を出て、、、というプロセスに汗だくになった。
通勤の電車はフレッシュマンで混んでいて、全体的に高い感じのテンションがみちる空間に辟易しながら。
勤務先近くの桜にほんの少し心がほどけた。
書類を書いたり、説明を聞いたり、あちこち紹介していただいたり、ご挨拶したり。情報量が多すぎて、処理が追いつかず、後半はあふれるばかりだった。
ぷうちゃんの保育時間は、帰りも今までよりも遅帰り。勤務時間終了と同時にダッシュ。
長くなる保育時間と、短くなる家事時間を、私はやりくりできるようになるのだろうか。
増大する不安を懸命に打ち消しながら、眠りに落ちる夜だった。



はじまってさえしまえば、人は適応する。
適応できる範囲でしか、できないものはできないということを身に刻み、
できる範囲の中で、チューニングしながら出力することが可能になっていく。
だから、たいていのことは大丈夫なんだ。

と、今は知っているけれど。



今朝のピカピカする人たちの群れの中で、パリッと切り替える日として今日を過ごさずに居られることに安堵する。そして、この中にひっそりと紛れこんでいるはずの同類たちに、ガンバレだけどガンバルナと、エールを贈る通勤路。




はじまりはフェイドイン。終わりはパツんが私は好きだ。
いつはじまったのか気づいたら始まっていた。
片付いても片付かなくっても、これで終わりです。
っていうのが、私は好きだ。



マラソンの大会によく似ている。
長い列の中程にぼんやりと佇み、号砲にすら気づかず、スタートラインまでだらだら進む。
いつスタートラインを踏み越えたか、うっかりすると気づかず踏み越えてしまう。
でもゴールはきっぱりしている。はい、ここでおしまい。



新しいスタートの日。
今日をシャキっと過ごせない人も、
今日を明るく前向きな気持ちで過ごせない人も、
フェイドインOK。
ぼんやりした時間ののちに、気づけばリズムに乗って日々過ごせている自分を発見したその日からスタートだと思えばOK。


桜が眩しいぜ。
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# by shiho_kato | 2017-04-03 17:13 | 私ノート | Comments(0)

幸手さくらマラソン

お花見ラン。
袴ラン。
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走っている間の幸せ感をたんと溜め込む四月のはじめ。

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# by shiho_kato | 2017-04-02 17:44 | マラソン、かるたノート | Comments(0)

青羽悠『星に願いを、そして手を』

「小説すばる新人賞」史上最年少受賞作なのだそうです。
現役の高校2年生の書いた小説。
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読みながら「高校2年生」の書いた小説ということを忘れる。
ひとつの小説として完成度が高く、整った文章は16歳の書くものとは思えない。
落ち着いた言葉の運びに、安心して読める小説だった。

この作風のままに、「史上最年少」に踊らせれることなく、淡々とコツコツと書いて欲しい。
住野よるが、「いま」しか書けない物語を紡ぎ出しているのに対して、
彼は、いまにとらわれずに書ける人だ。



# by shiho_kato | 2017-03-31 17:39 | 読書ノート | Comments(0)