むむちゃんの散歩道

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児童虐待相談増の捉え方

アメーバニュース 5月03日 00時06分
児童虐待相談件数が増加中 生活が苦しいのも理由
http://news.ameba.jp/domestic/2010/05/65031.html

(下記一部抜粋)
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児童相談所職員は「これまで見えなかった虐待が表に出て来ただけ。より実数に近くなっているのではないか」と見る

「実数に近くなっているのではなく、純粋に増加している」と話す児童相談所職員も。この職員によると、「不景気の影響で仕事や家計が上手く行かず、つい子どもに手を上げたり酷いことを言ってしまう」という相談が増えているという。
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厚生労働省の虐待防止室の人に聞いても、実際のところ、
虐待が表に出て増えているのか、虐待そのものが深刻化しているのはわからない、
とこたえた。

日本の虐待状況を見ると、
その何割かはひとり親家庭で、ダブルワーク、トリプルワークをして、
生活費を稼いでいる。

ひとり親家庭がシングルワークで、かつ正社員、正職員で職に就いていて、
生活費がそれでも十分に稼ぎ得ない国は、先進国では日本くらい。

手厚い国では、労働しなくてもひとり親で4人子どもを育てられるくらいに
福祉的教育的な制度が敷かれていたりする。

こんなに働いても、苦しい生活を強いられる日本の実態はもっと、
知られているかと思っていた。
ダブルワークどころか、トリプルワークなんかになったら、
子どもどころか、自分の健康を確保することさえ危うい。

この記事はアメーバニュースに掲載されていて、
コメントが続々とついていた。
第一次情報(実態情報)を、しらない人たちが、親の責任、家庭の責任、個人の責任論を
次々と書き込んでいるのに驚いたし、それがどんどん加速していく様を見つつ、
怖いなぁ、とつくづくと思った。

それを読みながら、メディアの情報の発信内容や情報の発信力の弱さや
つくづくと思い知ったりもする。

メディアだけの責任にしてはいけないのだけれど、
子どものことにちょっと関わっていると知りうる当たり前のことが、
ちょっと関わるくらいでは、届かない層が数多あることに気づいたりもして、
この情報の格差が、社会の「子どもを育てること」への価値観形成を
左右していたりするのかと思うと、途方にくれてしまう。

こどもの日を前に、小さく深くため息。
by shiho_kato | 2010-05-04 07:58 | 社会&地域&子どもノート