むむちゃんの散歩道

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iPadがどうした、電子書籍がどうした

iPad効果で紙の本も売れる?注目は電子書籍(読売新聞) - goo ニュース
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20100528-567-OYT1T00769.html

科学技術の開発能力はすごいなぁ・・・と思うけれど、
もっぱら本好きの私にはiPadは全く食指が動かない。

紙をめくってなんぼ、紙とインクのにおいを愛する私としては、
紙のデジタル化はちょっぴりつまらない。

開発されてしまうと、私も手紙好き一転、メールで済ませてしまう文化に身を投じてしまって、何か大事なものを失っている。

辞書を引くのも電子辞書のおかげでピンポイントにそれを探し当てられるがために、
その周辺にある言葉に興味を持つ機会を失われている。

ましてや、かつてどっぷりつかっていた古典文学の研究においては、その言葉を捜し出すために読んだ某大なその他の文脈、文章、テキストがすべて基底に生かされて、そのたった「一言」が重要なキーワードになるという「発見」の仕方は、今後減っていくのだろうな、と思えてならない。
新しい研究手法がまた生まれるというだけのことであるのかもしれないけれど。

iPad、ぜったいに視力低下に貢献するぞ~。
PCの普及のおかげでテキストをPC上で読むようになって、がっくり視力の落ちた私の経験からいうと、ペーパーの活字をいくら読んでも視力は落ちないけれど、PCの画面で同じ分量読んでしまうと、確実に視力が落ちる。
科学的に説明する知識は無いので、別の人にお任せするけれど、経験的には。

そして、本の重みと手触りは案外あたたかい。
内容によって重さもあたたかさもかわる生き物だ。
紙は植物だからね~。

反動で紙の本回帰、紙の本懐古が進むこと、求む。
by shiho_kato | 2010-05-29 11:00 | 読書ノート