むむちゃんの散歩道

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石田衣良『目覚めよと彼の呼ぶ声がする』文藝春秋 2007

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実は一冊もこの人の小説を読んだことがない。
彼岸の人で、私とシンクロすることは無いだろうと、決めてしまっている部分もある。

以前、彼を追いかけたドキュメントと、虐待の番組のコメンテーターとしてのコメントを聞いて、作り物ではない彼はなかなかいい人っぽい気がすると思った。

けど、なかなか小説に手が伸びない。

一昨日も迷ってエッセイを借りてしまった。
一気に読んだ。
私は多分彼の諦念みたいなものは好きだけど苦手。
文章の中に小手先で書けるような言葉が正直に織り交ざることに、
おごりのようなものを感じるからかもしれない。

それが、小説になったときに信用ならないような気がするのかな。
でも、読まない限りなんとも言えない。ので、どこかでチャレンジしてみたい。
彼の本好きと、次の言葉は信頼できる人に違いない、と私に思わせてくれた。

(以下、引用)
自然や経済、社会などさまざまに条件の違う場所で暮らすこの国の一人ひとりの人間が、まず自分の幸せを追求する。その結果として、経済成長などしなくても、日本がふんわりと心豊かな国になる。それで十分なのではないだろうか。その際、国にできることなど、ほんのわずかでしかない。なにをするかでなくて、なにをしないかが公的機関の役割になるだろう。ぼくがつぎの政府に期待するのは、幸せになりたいと努力する個々の国民の邪魔をなるべくしないことなのだ。

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by shiho_kato | 2010-09-19 09:25 | 読書ノート