子どもの貧困も、相対的貧困率の上昇も、
口惜しくてならないのです。
それとともに、同じく7月12日に開催された
厚生労働省の社会保障審議会の生活保護基準部会に提出された資料から。
生活保護受給者の自殺率が、それ以外の平均値の2倍になることが報告されています。
これは、昨年と、そう変わりません。
生活保護受給の背景にある、心の病を原因とするうつ病罹患者の
自殺数における割合は微減。それでも6割を割り込むことはありません。
また、資料を見ていくと
傷病者世帯34.8%であるのについで、障害者世帯22%にのぼる。
心の病への予防はケアの啓発もさながら、
障害を有する人たちの生きにくさが浮き彫りになる。
福祉とは何か、生きることをあきらめずにいられる社会の仕組みとは何か、
あらためて考えさせられます。
年齢を見ていくと、
生活保護受給者の年齢別自殺率では、
平成21年に20~29歳にピークであるのが、
平成22年には30~39歳がもっとも多くなる。
30代前後でのクライシスの様相・・・。
少し古くなってはきたけれど、ニートとかフリーターとか
称される人たちの多い世代のクライシスは、今後も続くのでしょうか。
世帯で見た場合には、当然といえば当然、
生活保護受給者で単身世帯の自殺率は8割前後でここ数年推移しています。
孤独ないのちを引き留めるすべを、いかに得られるのか。
生活保護受給に至るまでのひとりひとりのヒストリーに
寄り添いながら、その命を散らしてしまわずに
生きながらえるための細い細い糸を見つけなくては。
貧困が進む社会にストップをかけていくことは、
その大元へのアプローチであるけれど、
同時に、いまを生きながらえるための手がかりが、
いま、この瞬間にすでに必死で考えなくてはならないことです。
震災を要因とする貧困は加速するばかりのはずであるから。
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厚生労働省
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r9852000001ifbg-att/2r9852000001ifhr.pdf
第4回社会保障審議会生活保護基準部会平成23年7月12日
参考資料2「生活保護受給者の自殺者数について」厚生労働省社会・援護局保護課
産経ニュース
http://www.sankei.jp.msn.com/life/news/110713/bdy11071300390000-n1.htm
生活保護、自殺が2倍超
yomiuri on line
http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20110713-567-OYT1T00165.html
生活保護受給者、自殺率2・2倍…厚労省調査
asahi com
http://news.goo.ne.jp/article/asahi/nation/K2011071208640.html
生活保護受給者の自殺率、全国平均の倍 厚労省報告