むむちゃんの散歩道

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読書日記1/5-6 内藤みか『夢をかなえるツイッター』、上野千鶴子『女ぎらいニッポンのミソジニー』 

読書日記1/5-6 内藤みか『夢をかなえるツイッター』、上野千鶴子『女ぎらいニッポンのミソジニー』 _d0134102_1359321.jpg

年明けに読んだ恩田陸の『夢違』が直木賞候補にあがったそうです。
ひそかに応援しよう。

仕事始めで、ひとの選書した本を読んでみることにしました。
別々の方々の選書から、各一冊ずつ手にとってみました。

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内藤みかの『夢をかなえるツイッター』は典型的なハウツー本。
2009年に発刊されたこの本の情報は
すでにちょっぴり古くなってしまっている。(と、私でもわかる)
その中にも、まるで予期するかのように、災害に強いツイッター力に
触れられていたりして、ヘビーユーザーの使いこなせる幅、
のようなものを感じました。
携帯(すでに少し古い言葉になりつつあるのかな)や、
iPhoneや、スマホから
情報をもらい発信するのに割く時間は、
今もって増大中ではあると思うのですが、
時間の使い方の効率化と読み換えられるのか、
時間を奪われていると読むのかは、
自らのコミットメントしている世界の見え方、触り方によって異なるのかな。

集中、熱中してしまうのは、わかっているので、
あらためて、程よいメディアとの距離の取り方を身につけよう、
と思うに留めることにします。

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久しぶりに読んだ上野千鶴子は、相変わらず強烈でした。
そして、だけれど、帯の裏側に書いてあった(本編ではあとがきに書かれていた)
メッセージに助けられるように、一気に読み切りました。

帯には書かれていないのですが、あとがきの中にあった次の文章。
「不愉快な思いをして書き継ぎ、不愉快な思いをして
読まなければならない本を書いたのはなぜか?
どんなに不快であり、そこから目をそむけてはならない現実がそこにはあるから
だ。」

年明けに見た映画『サラの鍵』の中で、ジャーナリストのジュリアが
「真実を知って誰をも幸せにしないことを、それでも追求しなくてはならない」
という趣旨のことを、苦しげに語っていたシーンを思い出します。

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知ってしまったら目をそむけてはいられない真実に、
どれだけ対峙できるか。

たとえ直接手をのばして触れることのできないことであっても、
胸の中の引き出しにそっと納めながら、
ときおり取り出して眺めたり、
時に追い立てられるかのように身を投じたり。

何をもかもに関心を寄せ続けていたら
身がもたない、心ももたない、ということは学習してきました。
それでも、目をとじないで、胸に納めていく、
そのキャパシティをどれだけ懐に持ちうるか。

今年のはじまりとして、出会った映画が、本が、
突きつけてくる命題です。
by shiho_kato | 2012-01-07 13:59 | 読書ノート