むむちゃんの散歩道

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友と共に生きるための防犯、防災を,むむちゃんに教わる。

むむちゃんの学校からの安全連絡メールで、
防犯のための下校措置がとられることになったとの連絡。

授業はいつも通り。

むむちゃんの帰宅時間に合わせて学校に向かった。
4年生ともなると、ママの顔を見つけても駆け寄って来たりはしない。
お友だちとのおしゃべりの方が大事。
それでもアイコンタクトで嬉しそうに笑ったのでほっとした。

外出は控えるようにと先生から言われていたけれど、
とってもとってもお家の近いお友だちが遊びに来て、
ふたりでガールズトーク全開。

仕事の続き、と、PCに向かいながら
彼女たちのおしゃべりに耳ダンボ。

そうか、こんなおしゃべりを楽しんでるんだ〜。

帰りはお友だちを近くまで一緒に送って行った。

いい機会なので、防災でも防犯でも、逃げることが大事で、
逃げるときにはランドセルはポイしちゃっていい、
安全なところに早く着くことが大事だよ〜、
みんなとあわせて、とかじゃなくて全速力だよ、と話す。

自転車は坂道とかでは走るよりも遅くなるから、使わないよ、とかも添える。

ふ〜ん、と、軽〜くながされている感じがするけど、
とりあえず伝えたいことが、ぺらぺらとお話した。


夜、電気を消した後にむむちゃんが
「ねぇ、ママ。Mちゃんが一緒だったら、どうしたらいい?」

Mちゃんは軽い障害をもつ保育園からのお友だち。
あぁ、むむちゃんはそんな心配をしていたんだ。

「おんなじだよ。ランドセルはぽいしていいよ、で、一緒にポイして、
手をつないで走るの。助けて〜って大きな声を出して、
知ってるお家のおとなが絶対出てきてくれるから、そこまでがんばって走るんだよ。
ランドセルがなければ、Mちゃんも早く走れるよ、大丈夫」

「一緒に逃げていいんだ。」
そりゃ、そうだよ〜。

「うんわかった。あ、明日防犯ブザーポケットに入れよう。
ランドセルぽいしたら、防犯ブザー鳴らせないから。じゃね、おやすみ」

むむちゃんの寝息を聞きながら、小さく息を吐いた。
私は、わかってないな。
むむちゃんは毎日毎日毎日10年近くずっとMちゃんと過ごしている。

Mちゃんとどう過ごすのか、は私の想像を超えて長く心を占めているんだ。
遊ぶとき、勉強するとき、体育の時間、音楽の時間。
そして平時ではないとき、どうするのか、
先生は子どもたちの行動の仕方について一律にしか教えない。

私も、だった。
むむちゃんの全速力は、Mちゃんの全速力とは違う。

「津波てんでんこ」の教えを表面的に伝え
最後は自分で考えて、まずは自分が安全な場所へ。
学校で聞いてきたことと、私が伝えたことは、
むむちゃんを惑わせたんだ。


ほんっとうに表面的だった、と強くイタク反省した。
うなだれたくなるほどに。

「津波てんでんこ」は互いの行動パターンを決めておき、
自分は自分のパターンを決めておき、
近しい誰かを探したり迷ったり戻ったりしない、ということだ。
この言葉を実践した子どもたちも、小さき者弱い者を
ところどころで自らの判断で手助けしながら、
共に安全な場所に辿り着いたではないか。


Mちゃんのおかげで、
むむちゃんはとてもナチュラルに強くたくましく太く大きく育っている。

私にはかなわない。より体験豊富なむむちゃんにかなわない。
教えてもらうことが、あるんだ。と、胸に刻んでおこう。
どんな場面でも、私の想像を超えたところにむむちゃんは立つ。
教わってはじめて知ること、考えることが私の方にたくさんあるんだと、胸にしっかりと刻んでおこう。
by shiho_kato | 2013-06-11 21:48 | 社会&地域&子どもノート