むむちゃんの散歩道

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住野よる『君の膵臓を食べたい』 hondana

タイトルのおどろおどろしさに負けて
評判になってはいたけれど手が出せなかった一冊。
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本屋大賞候補作になったのと
かるたを一緒にやっている中学生が良かったと言っていたので
読んでみることにした。



友情と恋愛のぎりぎりのきわを描くのがうまい。

すでに死期が決まっている少女と人とかかわることが苦手な僕とが、
そのきわを歩きながら
誰かに必要とする自分と、誰かを必要とされる自分を発見していく。

「死」にじりじりと背中を押されながら、一歩二歩と踏み出す設定に
「惜しいな」という気持ちになるけれど、
泣きつくす涙に洗い流されて「はじめられる」ことは確かにあるから良しとするか。


立ち止まったり、突き抜けたりすることが、
だらだらと流れる日常の中ではできない気持ちになるのは何故だろう。
慣性の法則を途切れさせるのが恐ろしいから?


死に頼らなくても、あなたの中に眠る
立ち止まったり突き抜けたりしたくなる気持ちを大事にできるあなたに
この本を読んでなることができたらいいな、と思う。
by shiho_kato | 2016-02-05 17:31 | 読書ノート | Comments(0)