勤務先でナマで柳田邦男(さん)のお話を聞ける幸運!!!
年齢を考えても、うっかりすればもうこれっきりかもしれない貴重なチャンス。
絵本の話、童話の話、園児の描く絵の話、飛行機事故の話、命の話、加害被害の話、もりだくさんのお話、話を広げすぎではないだろうか、、、
心配しながら、ハラハラしながら、生徒たちの斜めうしろから見守った。
杞憂。
当たり前だ。
ぜんぶ、計算づくでのラインナップ。
それもこれもちゃんと一本につながる。
中高生に向けてお話するのははじめてだそうだ。
つかむところをつかみ、落とすところを落とす。
小さな一粒を大海まで広げる。
あぁ、今日はプレゼンテーションではない。
ふっと思う。
このところ聞く講演聞く講演、数字がとにかく多い。
人に何かを伝えるときに、数字は雄弁。数字をじょうずに使うことは、プレゼンテクニックの基本中の基本。
今日はちがう。
数字を出されなくっても、エピソードと経験と体験と自ら考えとが盛り込まれたお話は、力強い。
ひとつ尋ねれば、次から次へと様々な人の言葉や著書が紹介され答えられてゆく。
自らの体験と、他者の言葉と、それを膨大に積み重ねてみしっと詰まった知は、数字を用いなくとも、強い説得力を持つ。
そして、わからないことは「わからない」と言ってくれるんだ。
久しぶりに、このひとのお話はまるっと信頼しても大丈夫だ。
そう思いながらお話を聞くことができた。
余韻で、もっと本を読みたい。手ごたえのある知に触れたい熱が、ぽっぽぽっぽする。
講演会終了後、柳田さんをよんだ先生に、この人の話をぜひとも聞きたい、できればこの先聞ける可能性の低い人で。そういう人が居たらぜひ名前をあげて、と言われた。
過去には加藤周一、立花隆をよんだことがあるそうだ。
たとえば?
大江健三郎とか?
たとえば?
名前浮かばないなー。
私の知筋、ダメダメだなー。