国立西洋美術館で開催中の北斎とジャポニズム展へ。
原田マハの『たゆたえども沈まず』に感化されて。
モネやマネやドガやセザンヌや、私でも知っているような画家の作品と
北斎の浮世絵が並ぶ。
油絵と、平面で細い線の描画と。
展示にはもっぱら『北斎漫画』という、北斎のスケッチ集が用いられていた。
スケッチであるので、筆の線画で、色もないわけだ。
なのにどういうわけか、北斎の作品のほうが肉厚に立体感があって見えてくる。
不思議だ。
骨接ぎの専門医に身体の構造・筋肉や骨のつくりを学んだそうだ。
それが厚みをつくっているのかな。
『北斎漫画』のスケッチ集からとられた作品は、ニヤリ、クスリと笑いたくなる絵が連ねられていた。
展覧会の画集ではなく、この『北斎漫画』そのものを読みたい(観たい)!!
ぐりとぐらの原画かと思うようなスケッチや、靴職人の小人たちのスケッチのようなものまである。「葛飾北斎」がそういうような絵を描くなんて、ここに足を運ばなかったら、一生知ることは無かったなぁ。
そういう発見があるから、なんでも観てみるものだ。
自分の関心直行ストレートだけで物を見聞きし、知ろうとすると、世界が狭まってしまっていることに気づけない。
迷って手ぬぐいを買わずに帰って来たのだけれど、やっぱり買えばよかった!
まだ会期は1月28日まで続くので、それまでに寄ることができたら。