むむちゃんの散歩道

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のんびり過ごせば旧友と会う@プーシキン美術館展-旅するフランス風景画

午前中はかるた。
練習後ゆっくりすることができたので、久々にA先生やよーこさんとのおしゃべりを楽しむことができた。

A先生のお話。

40代になられてからかるたを始められた。
かるたの読みがとても好きで、好きで好きで夢中になってやってA級選手にもなり、読手にもなることができ、長いこと読み続けてきた。
若いころは学校の先生になりたくて、学校ではなく個人レッスンの先生にはなることができたけれど、
長い時を経て、中学生を前にかるたの模範演技をすることができたりして、「学校の先生」になることができた。
夢が叶ったのよ。好きで好きでやっていればね、いいのよ。ちゃんと夢はかなうから。


・・・どこかで聞いたような・・・。

ほらね。
私だけじゃない。
私の周りには、そういう人生経験をした人が幾人もいる。
大先輩にも、ほら。

胸がポッとあたたかくなる。

人生観が同じように生きている人のもとへ引き寄せられる。
それは必然なんだ。
年齢関係なく、好きなものを好きと言い、好きなものを身の周りに集めて生きることに揺るぎが無い。
むしろ、そういう風にしか生きられない、と言ったほうがいいのかもしれない。


このところ先生のサポートをされているSさんは、かるたを見るのが好きで、
自分はそれほどやらなくていいと思っていたけれど、なんの因果かやる羽目になっちゃったけど、
自分が札を取るよりもも、上手にできるようになるのを教えたり手伝ったりするのが好きなのだそう。


この方たちと、マインドは一緒。
私はちっとも大会に出られないし、現状維持を辛うじてしながらも、
まったくこの2年昇級できずにいるけれど引け目を感じることは少しも無い。

人生の大大大先輩のA先生とSさんのお話を聞いて、肩の力がすとーんと抜けた。


私は、かるたもそうだけれど、かるた以外でも、その経験をたっぷりとしているから、
かるたを好きになった子どもたちには、「好き」に貪欲であり続けるお手伝いがしたいんだ。

私も強くなりたくて、美しく正しいかるたを取る人になりたくて、それを求め続けつつ、
子どもたちと、好きなことをする楽しさを共にしたいと思う。


きっと、そのうち、私にもぐぐぐぃっと集中してめっちゃ練習できるようになる時期が訪れて、
そうなれば必ずぐぐぐぃっと強くなれるはず。
だから地力をつけつつ、焦らずその日を待とう。
私の好きは筋金入りで、きっと、一生モノだから。急ぐ必要はない。



気まぐれな子どもたちの「好き」がいま、ここ(かるた)に漂ってきている間を、
存分に楽しいと感じて過ごせるお手伝いを、これからも続けようと改めて思う。

先生に独立してはどうかと言われたけれど、きっぱりと断った。


強くするためではない「かるた会」に、大会に出るためではない「かるた会」に、
私自身の練習時間も大幅に減らしながらする「かるた会」に、
いったいどんな意味があるのかと、思わないでは無かったけれど、
私の主催するかるた会は、強さと大会での勝利を求めるものでは無いと、あらためて腹が据わってスッキリした。


もしも、今、どんどんと昇級している中学生たちが、
これからも競技かるたを続けて、しっかりと実力やかるたの品格も伴った大人になって、
かつての自分たちのように、子どもたちを教えたくなって、強くしたくなって、大会に出したくなって、
そういう日が来たら、そう変わればいい。



***


心がフクフクとあたたかい気持ちになったから、今日はゆったり過ごすことにする。

かるたをして(9時~12時半)、
午後は東京都美術館のプーシキン美術展に行き(13時半~14時半)、
一度自宅に戻り(14時半~15時半)、
卓球に行き(16時~18時)、
卓球を終えたらむむちゃんのお迎え(18時半~21時)

そんな、フルにタイトな一日を想定していたけれど、
心が豊かになったので、ゆるるとゆるめることにした。


夕方の卓球はパスして、むむちゃんのお迎えまでの時間を東京都美術館で過ごすことにする。
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フランスの風景画にも、プーシキン美術館にも、ロシアにも、何の縁も無い。
美術展のいいところは、何の知識も無くっても、好きな絵をそこで見つけ、面白いエピソードとそこで出会い、名前だけだった画家が生きた人として立ち上がってくる経験ができること。
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今回、面白かったのはブランコにのる女性の絵を描いた
ジャック・ド・ラジューの「狩猟後の休息」
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ドイツ村にある木々にロープを結んだブランコに、ドレス姿の女性がのり、
そのブランコを正装の紳士がロープで引いている。揺らすのを手伝っているのかな。
当時(18世紀)の貴族たちも、今のわが子たちと面白がる遊びは変わらない。


アンリ・ルソーの「馬を襲うジャガー」
は、どこからどう見ても、馬がジャガーを襲っているようにしか見えなかった。
絵本の挿絵のような絵は親しみが持てる。

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今回の特別展のメインはモネの「草上の昼食」のよう。
丁寧な解説によると、もともとの習作では、
左から二番目の女性のドレスの模様や、
そのふたりとなりの座ってこちらに顔を向けている男性が違う人だったらしい。
たしかに習作では髭の男の人だった。
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うっとりするような涼しげな木陰を描いているけれど、
みな窮屈そうに見えるのは服装のせいなのかしら。


そろそろ一回りというところで、見知った顔とすれ違う。

「Hさん!」
ブランク20年ほどの時間を、ひとっとびに越えて、呼び名が勝手に口から飛び出した。
私もびっくりしたけれど、Hさんも驚かれた。
こちらが恐縮するほど感激されて、観終えたあとにおしゃべり。
ちょっとのつもりが1時間以上。

Hさんとは、学生時代に何度か展覧会にご一緒したことがある。
そう思えば、こういった場所でお会いすることは突拍子も無いことではないのだけれど。
に、しても20年ぶりなのだもの。

変わらぬとびぬけた個性をそのまま落ち着きにくるんで、ステキな「変わらなさ」
お会いできたことを嬉しいな、と思える再会でした。


のんびりとした時間を過ごすことをチョイスして、20年の時間を飛びこえた。


by shiho_kato | 2018-05-12 20:18 | 私ノート | Comments(0)