むむちゃんの散歩道

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「なくなる職業」11番目「図書館司書の補助員」

先のAI本を読んでの追記。


松尾豊の『人工知能は人間を超えるか』で紹介されている、オクスフォード大学の研究チームが予測した「10年から20年後に残る仕事、なくなる仕事」の「なくなる職業」の方の11番目に「図書館司書の補助員」が入っている。
図書館司書そのものではないけれど、補助員的仕事をする図書館司書は不要になるということだ。

実感がある。

本の受け入れとか登録の作業は、きっと人を介さずにできる日が来る。
情報を探す能力は、おそらくAIの方が優れている。
忘れたり、見落としたり、知らなかったり、人為では不足する欠ける部分がどうしたって生じてくるから。


選書は司書の専門性というけれど、生徒が借りる本に限らず開く本使う本まで情報を収集できれば(たとえば、書架から引き抜かれた本を情報として吸い上げることができるとか)、アマゾンのレコメンドシステムのように、この学校の図書館で必要とされる内容の本をデータ的にチョイスすることができるプログラムは、組めるだろう。
「経験に依る勘」「現場の勘」よりも精度のいいチョイスがなされるかもしれない。

そして「読む自由」、プライバシーの問題を考えるときに、本を勧めることにためらいがある。
その「人」との関係性によって、その本を手に取る取らないの自由が減じている気がして。

公共図書館ですら、毎週のように通っていると顔見知りになる。
今日はこれを借りるのか、と思われるのではないか、という気持ちと時に戦う。
ましてや、学校において、生徒と学校司書であれば、なお、その「戦い」は頻繁に起こりうるだろう。

率直に言って、自由に本を選ぶ際に相談する相手は、見えるところに居る「人」では無い方がいい。


だとしたら、司書はなんのどんなことをすることを求められる仕事となるのだろう。

・直接対面しない場から、本を勧めるのであればどうだろう?
・欲しいものを調べて探し出すことが不得手であればどうだろう?
・限られた空間、資金、時間のなかで、蔵書構成を考えるときの選書は、利用傾向を分析したレコメンドシステムによる選書とは異なるラインナップになるだろうか?
・図書館空間を作ることを考えるとどうだろう?


どれもこれもじっくり考えた方がいい問題だ。
私自身、最近のインプットではずるずると役立たずな人間へと傾いていっている気がしている。
図書館における有用な能力を、このところ育てられていないのではないかと感じている。
そもそも司書としての貯えを持たぬ頃の方が、武器があったように思えていたことそのものが錯覚なのかもしれないけれど。

目下の自分への宿題で、簡単に整理できそうにない。
でも、きっと、重要な問題だ。

おそらく、「司書って何する人なの?」という問いかけへの答えは、この10年で変わる。
変わっている最中にある。

そしてその変化は、私はどんな「司書」になっていきたいのか、そもそも「司書」になっていきたいのかどうか、と一緒に考える問題だ。

by shiho_kato | 2018-06-12 16:54 | 私ノート | Comments(0)