むむちゃんの散歩道

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是枝裕和『万引き家族』

映画『万引き家族』のノベライズ。
監督の是枝裕和が書き起こしたもの。


映画を観た方が良かったのだろうか。
小説だったからだろうか。

理性的に動けないもどかしさ、
伝えさえすれば届く思いを口に出さないことのもどかしさ、
そのもどかしさが、すぐさま悲しみに変わった。



もっとうまく立ち回ることができたなら。
もっとうまく立ち回ることを教えてくれる人がいたなら。

「うまく」って何?
「うまく」ってどういうこと?

胸に浮かんだ思いを伝えることで、その後の時間をずっとずーっと救われる子どもがいること。
思うだけでは届かない。伝えなければ届かない。

ただでさえ、ずっしりとした荷を背負ってたどり着いたその「家族」
ようやく下ろすことができたのに。

彼ら、彼女らに、不要な重荷を背負わせないでほしいと、ただただ願いながら読み進めたけれど、
願いむなしく。


こういう二度、裏切るパターンは、苦手だ。


私は苦手だけれど、この映画だからこそ、伝えられることがあり伝わる層が広がることを歓迎したいと思う。

by shiho_kato | 2018-06-19 18:15 | 読書ノート | Comments(0)