むむちゃんの散歩道

mumugi.exblog.jp
ブログトップ | ログイン

鈴木るりか『14歳、明日の時間割』

鈴木るりかちゃん(さん?)の、新作『14歳、明日の時間割』 が出版された。

良い、とても良い。
私のお気に入りは、「三時間目 数学」
それ以外の、「二時間目 家庭科」も、「四時間目 道徳」も、良い。
「放課後」などは、どうしてこんなことが書けてしまうのだろうと思う。
「五・六時間目 体育」は、小学生のとき、中学生のときに読むことができていたら、
どんなにか心強かったかと思う。
結局、全部いい。


前作『さよなら、田中さん』がとっても良かったから、
二作目、大丈夫かな、と案じていたけれど、杞憂でした。

前作が衝撃のデビュー作だとしたら、今作は安心して読める二作目でした。


私は文体読みだから、文章がつかえたり滞ったり、音に乱れのある文体は
小さなひずみもキャッチしてしまうのだけれど、彼女の作品には、それが無い。
そのことが、本当にすごいと思う。


いつまで、このテイストで書いてくれるだろう。
成長する年齢だから、
いつまでも、この感じで書き続けることはできないかもしれない。
そうであるならば、なおのこと、一作一作、大切に書いて欲しいなー。一作一作、大切に読みたいなーと思う。


by shiho_kato | 2018-11-15 20:27 | 読書ノート