むむちゃんの散歩道

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2018年 06月 11日 ( 1 )

皆保育の主張

教育本をまとめて読み漁っての結論。
就学時前の子どもたちは、みな保育園に入園すべし。

これまでも、何度も何度も主張してきた。
福祉的にも教育的にも、学べば学ぶほど、知れば知るほど、子どもにとってのベストだ。

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目黒の5歳の女の子の事件。
その親や児童相談所の対応に対する怒りや憤りは、無駄なエネルギーを浪費するだけだ。
親に対するどんなサポートが必要なのか、という観点に立つのはやめた。

そんな観点に立ってあーだこーだしているうちに、次々と子どもが死んでいってしまうから。

命を落とすという死、だけじゃなくって、心を砕かれるという死や、能力を頭打ちにされるという死や、希望や夢を抱けなくなるという死も全部ひっくるめて。
急がなくっちゃ、子どもは大人になっちゃうんだ。

今すぐにでも取り掛かるべきは、就学前の子どもという子どもは必要の有無によらず、すべて保育園(でも幼稚園でもいい)に入れる制度の実現だ。

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教育を統計から図った中澤渉(『日本の公教育』中公新書)も、PISAの成績の良い国世界5か国の教育を見て回ったルーシー・クレハン(『日本の15歳はなぜ学力が高いのか』)の報告に照らしても、子どもは生まれた時に近いほど差異がなく、育つうちに違っていく。
個性という意味ではない。格差という意味。
学力、知力、自尊心、好奇心、そういったものが、育つ環境の異なりによって、格差が拡大する。

中澤がまとめた報告の中から一説を引く。
「生まれたばかりの子どもは無垢な存在だが、それでも何らかの個性や性格を生まれ持っている。したがって、全く同じプログラムを同時に提供しても、同じ形で習得するとは限らない。ただ一般的に、幼少期の能力の個人差は小さい。だから、人格形成に教育が及ぼす影響は、幼少期ほど大きくなるだろう。
 年齢が増せば、人格がすでに形成されている部分も多く、その人格や能力を変えるのは難しくなる。だから、教育によって社会的格差を縮小しようとするならば、早い段階で不利な環境下にある子どもに対し、何らかのサポートを行う方が合理的なはずだ。」


私は「不利な環境下にある子ども」のみを取り出して、何らかのサポートを行うのではなく、あまねく子どもたちすべてに、最低限のサポートを行えば良いという考えだ。

そこに上乗せしたい家庭は、いくらでもそうすればいい。


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辻村深月が書いてくれたから、私の中で吹っ切れた。
「私は満を持して、みなさんに言いたいことがあります。年齢にかぎらず『くだらない人はいます』と」


くだらない親はくだらない。
ろくでもない親はろくでもない。

くだらなく育ってしまった、ろくでもなく育ってしまった事情を、
子どもが引き受ける必要は無いのです。
その事情に寄り添おうとすべきは、子どもじゃ無い。


そして、どんなオトナも自分がどんな親になれるのか、子どもが生まれて「親」と呼ばれる立場になってみたって、にわかにはわからない。子どもを目の前にして、何もかもがぶっつけ本番で、必死に学びながら「親になっていく」。

その親になり切れないオトナのもとにいる子どもたちを、
ちっとは親っぽくふるまえるようになるまでの時間、引き受ける場所が必要なんです。

すべての親たちにとって。
すべての子どもたちにとって。



子どもたちがある程度たくましく、困ったときに困ったと言えるくらいに育ち、
親がある程度親としての覚悟ができるくらいに育つ。
その時間(稼ぎ)が必要なんだ。

その0歳から6歳くらいの時間は、人間の人生の中で、成長曲線がいちばん伸びる時期。
そこを子どもの成長と発達のスペシャリスト集団に、安心しておまかせできる場所が必要なんだ。


平成28年度、虐待(相談対応)件数は12万件を超えた(122,575件)。
0歳から6歳までが45.1%を占める(55,271件)。
実母・実父からの虐待は87.4%だ。

皆保育によって、この55,271人の子どもが救える。

平成27年度、虐待死した子どもは84人。
手をかけたのは家人(実母・実父・継母・継父)だ。
せめても、家の外で、子どもが大人と直接(親を介さずに)つながっていれば、ひろえる命だ。



蛇足ながら付け加えずにおれないので付け加える。
保育士も幼稚園教諭も小学校教員も、小さな命を引き受けるスペシャリストとして、
リスペクトされるべき職業であり、医師・看護師と同等の待遇を用意されねばならない。
そして、それに見合うだけの高い専門性を持たねばならない。

by shiho_kato | 2018-06-11 22:57 | 私ノート | Comments(0)